今度は逆にヒドラにとっての「睡眠薬」を脳のある動物に試してみる
ヒドラが睡眠不足に陥るときに働く遺伝子の中には、これまで知られていない未知のものが含まれていました。
そこで研究者たちは、ヒドラにとっての睡眠にかかわると遺伝子を、今度は逆に脳がある動物(ハエ)で制御してみることを思いつきます。
もし脳が無い動物と脳がある動物の睡眠が進化的に同質であるならば、脳が無いヒドラで発見された睡眠の仕組みを逆輸入することで、脳がある生物の睡眠を制御できるはずだからです。
実験を行った結果、予測は当たりました。
ヒドラで睡眠にかかわることが発見された遺伝子を制御すると、ハエでも同じように睡眠時間の延長や短縮が起こることが判明したのです。