独自の推進システム「サイクロジャイロ」
垂直離着陸機(VTOL機)とは、滑走なしで垂直方向に離着陸できる航空機のことです。
従来のVTOL機には垂直方向にジェットエンジンやプロペラが取り付けられており、これにより垂直方向への推力を作り出していました。
しかし、2004年に設立されたCyclo Tech社は、15年以上かけて新しい推力システム「サイクロジャイロ(Cyclogyro)」を開発してきました。
このサイクロジャイロには1850年代まで活躍した外輪船と似た推進システムが採用されています。ただし、外輪船が水面を進むのに対し、サイクロジャイロは空中の自由移動を可能にするのです。
ローターの中心軸の周りには複数のブレードがあり、ローターが回転することで推力を生成。
ブレードの角度は継続的に変化するようになっており、推力は前方、後方、上下と任意の方向に瞬時に調整可能だと言われています。
さらにサイクロジャイロはコンパクトで効率が良いため、長期飛行にも適しているとのこと。
この技術に関する複数の特許は以前から取得されており、調整が続けられてきました。