固体・液体・気体・プラズマに次ぐ「第5の物質」
物質は温度を上げていくと固体・液体・気体と分子の結合状態が変化し、さらに高温になると、分子間の結合がちぎれて、単独の原子が飛び回るプラズマ状態になります。
一方で、逆に温度を極限まで下げていくと、「第5の物質(ボース・アインシュタイン凝縮)」と呼ばれる特殊な状態に変化することが知られていました。
第5の状態について詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
物質がこの第5の状態になると、信じがたいことに全体から粒子性が失われ、単一の波動として振る舞うようになります。
上の動画では、温度の低下によって粒子の存在が波として曖昧になって(淡く滲んで)いき、最終的に1つの巨大な波に統合される様子が表現されています。
またボース・アインシュタイン凝縮となった物質は、粘性のない「超流動」と呼ばれる不思議な性質を獲得することが知られています。
超流動状態では、通常の物質ではとても通過できないような小さな穴からでも漏れ出たり、容器の壁を勝手に伝って外にこぼれ出るといった、常識から外れたような挙動をとることができます。