ペンギン保護システム①:ペンギンの家
南極の氷が解けていくにつれて、そこに生息するコウテイペンギンは絶滅に向かっていると言われています。
なぜならペンギンが産卵するためには南極の棚氷が不可欠だからです。
navidi氏はこの絶滅問題に対処するため、「ペンギン保護システム」を考案し、コンテストに応募しました。
このペンギン保護システムは2つの構造物から成り立っています。
1つは氷上に建てられた圧雪ブロックの「イグルー」です。
イグルーとはツンドラ地帯に住む先住民族がかつて利用していた「かまくら」のような形の雪の家であり、navidi氏は、人間ではなくペンギンが入るためのイグルーを考案。
ペンギンのためにイグルーを作るという発想は、ペンギンたちの「ハドル」と呼ばれる行動戦略から得られたものです。
このハドルとは、ペンギンがエネルギーを節約し寒さから身を守るために輪状になって身体を寄せ合う群れのことであり、気温がマイナス30℃以下になることもある南極では不可欠です。
そのためイグルーが建てられるなら、ペンギンのエネルギーが節約され、繁殖にも良い影響があるとのこと。
もちろん、ペンギン保護システムの特色はこれだけではありません。氷の融解にも対応しているのです。