「愛の蛇口」は見えざる手からの調節を受けている
今回の研究により、結婚適正の判別が事前におこなえるようになりました。
CC型の遺伝子を持っている人間は他の型(AC・AA)の人間に比べて「愛の蛇口」遺伝子(CD38)のはたらきが異なり、オキシトシンを通して、より大きな愛情を感じられるようになっていたからです。
また他の愛の蛇口遺伝子にかかわる研究では、CC型の遺伝子を持つ若者は、他の型よりも仲間からの人気が高いことが示されているほか、CC型は疎外感を感じにくく自殺願望が低いことが示されています。
これらの結果は、CC型は人間関係において幅広いプラスの影響を与えることを示します。
さらに興味深い点として、CC型が存在する塩基対が、タンパク質の設計図が記されていないイントロン部分にあることがあげられます。
この事実は、愛の蛇口遺伝子のはたらきが他の要因から影響を受けていることを示します。
研究者たちは今後、背後に潜むこの「見えざる手」のメカニズムを解明していくとのこと。
現実と同様に、遺伝子の世界でも愛は複雑な仕組みで動いているようです。