結婚適正を決める「愛の蛇口」遺伝子が存在すると判明
残念ながら、結婚後に幸せでいられる可能性は高くありません。
先進国の多くで全体の半数近いカップルが離婚していることからも、結婚後の満足度の維持がいかに難しいかがうかがい知れます。
一方で、一部の幸運なカップルでは、結婚後も良好な関係がたもたれ、生涯に渡って高い満足度を感じることができます。
これまで、こうした結婚後の運命は環境や経済力など、主に外部的な要因に大きく依存していると考えられてきました。
しかし近年、一夫一妻制をとることが知られているハタネズミなどの研究により、特定の遺伝子が夫婦関係の持続に大きく影響していることがわかってきました。
そこで今回、アメリカのアーカンソー大学の研究者たちは、人間の夫婦関係もハタネズミと同じく遺伝子の影響を受けていると考え、調査をおこなうことにしました。
調査対象となった遺伝子は「愛のホルモン」オキシトシンの分泌を制御する「愛の蛇口」ともいうべきCD38です。
研究者たちは被験者となった142人の新婚カップルの遺伝子を収集すると同時に、3年間にわたる夫婦関係の追跡調査をおこないました。
結果、愛の蛇口遺伝子の内部に存在するたった1塩基の差が、結婚の満足度に支配的な影響を与えていることが判明します。
次ページでは、研究によって判明した満足度の差を具体的な図で比較しています。