・「夢を思い出す」のにビタミンB6が効果的であることが判明
・「夢を思い出す」ことができれば「明晰夢」をみられるようになる
・バナナやほうれん草、魚など普段の食事からビタミンB6を採ることができる
アデレード大学の最新研究により、ビタミンB6が「夢を覚えておくこと」に効果的であることがわかりました。
Effects of Vitamin B6 (Pyridoxine) and a B Complex Preparation on Dreaming and Sleep
http://journals.sagepub.com/doi/10.1177/0031512518770326
研究では、オーストラリアに住む100人に対し、5日間連続で、寝る前にビタミンB6が豊富なサプリメントを投与してもらいました。その結果、ビタミンB6がプラシーボ効果ではなく実際に人々の「夢を覚えておく」能力を向上させていたことがわかりました。
無作為に抽出された被験者に対して二重盲検法を適用。実験目的が隠され、プラシーボ効果を防止した状態で、240mgのビタミンB6を摂取してもらいました。
ある被験者は研究終了後に、「日が経つにつれて夢がますますクリアになっていき、思い出しやすくなりました」と語っています。

研究を行ったアスピー博士は、「平均的な人が夢の中で過ごす期間は6年間。もし夢がもっと明瞭になって私たちがコントロールすることができれば、夢を見ている時間をもっと生産的に使うことができるでしょう」と述べています。
アスピー博士がいうように「夢と知りながらみる夢」、いわゆる明晰夢には様々なメリットがあると考えられています。たとえば「悪夢の克服」、「恐怖症の治療」、「運動スキルの向上」などがこれに含まれます。そして明晰夢をみるためには、定期的に夢を覚えていられるようになることが重要です。
また、アスピー博士は「明晰夢」をみるためには、 “MILD” を実践するのが最も効果的であることを明かしています。この研究については以前ナゾロジーでも紹介していますが、確かに “MILD” のステップには「夢を覚えておく」といった作業が含まれます。
またサプリメントだけでなく、ビタミンB6は食事から摂取することができ、穀物のシリアル、豆類、バナナ、アボカド、ほうれん草、チーズ、卵、レバー、魚などに含まれています。
ちなみに食べると悪夢をみるという謎のチーズ「スティルトン」が一時期話題になりましたが、もしかしたら何か関係があるかもしれませんね。
「ビタミンB6」+「MILD」をモノにすれば、常に明晰夢がみられるようになるかもしれません。そうすれば、人よりも6年間多く精神活動ができることになります。このような研究を受けて、夢の中で生産的な活動ができたら、人間の技術レベルが飛躍的に上がるかもしれませんね。
via: medicalxpress / translated & text by なかしー
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