この世に存在しない人間の子供が誕生していたと判明!
この世に存在しない人間の子供が誕生していたと判明! / Credit:Canva
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この世に存在しない兄弟の子どもを産んだ夫婦 (2/3)

2024.07.13 Saturday

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消えたはずの双子の細胞が睾丸で生きていた

サムは子宮の中で双子の兄弟が存在した
サムは子宮の中で双子の兄弟が存在した / Credit:Canva

全てのはじまりは、サムの母親が二卵性の双子を妊娠した時でした。

近年の研究により、単独の妊娠だと考えられていた事例の8分の1が多胎妊娠からはじまることが明らかになっています。

ですが1つを残して他は子宮に吸収されてしまうことが多いのです。

しかしサムの場合は異なりました。

だがある日、サムは兄弟の細胞を吸収して自分の一部にしてしまう
だがある日、サムは兄弟の細胞を吸収して自分の一部にしてしまう / Credit:Canva

胎児のとき、サムは何らかの方法で兄弟の細胞を吸収して、自分の一部にしていたのです。

結果、産まれてきたサムは、元々サムである体と、吸収されて消えたはずの兄弟の体が混在するキメラ体となったのです。

サムの肌が明確に色が違う暗い部分があったのは、その部分だけが吸収された兄弟の細胞に由来していたからです。

だが運悪く、吸収された細胞は睾丸で生き残り精子を作る細胞になっていた
だが運悪く、吸収された細胞は睾丸で生き残り精子を作る細胞になっていた / Credit:Canva

問題は、キメラ部分が肌だけではなく、精子を作る生殖細胞に及んでいた点にありました。

サムの生殖細胞がキメラになった結果、生産される精子もサム本人のものと、吸収された兄弟のものの2種類になってしまったのです。

消えたはずの兄弟の細胞が精子を作った結果、サムの妻はサムの兄弟の子供を出産した
消えたはずの兄弟の細胞が精子を作った結果、サムの妻はサムの兄弟の子供を出産した / Credit:Canva

そして運悪く、サムの妻の受精卵に最初に辿り着いた精子は、消滅したはずの兄弟の細胞に由来するものだったのです。

結果、サムの妻はこの世に存在しないはずのサムの兄弟の子供を身ごもり、出産することになります。

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