大きいナッツはまず「水平から垂直」に向きを変えていた
研究チームは、X線コンピュータ断層撮影装置を用いて、上下方向に撹拌されるミックスナッツの動きを撮影し、3Dイメージに変換しました。
これにより、実際には見えない内部のナッツの動きも視覚化できます。
その様子がこちらです。
この回では3つのブラジルナッツに上昇が見られ、その内の1つは70回の撹拌で上位10%の高さに到達し、あとの2つは150回の撹拌で同じ高さに達しています。
最下部のブラジルナッツは対流に乗ることができず、撹拌を繰り返しても浮き上がってきませんでした。
研究主任のパルメシュ・ガジャール氏は「この実験で重要な発見は、ブラジルナッツが実際に上昇する前に、まず水平方向から垂直方向に向きを変えていたことです。
横向きの状態では決して上昇せず、必ず垂直になり、表面に出た後は再び水平に戻っていました。粒の方向性が上昇の鍵を握っていたことは、今回初めて知られたことです」と説明します。
また、ナッツの動きを3D上で追跡することで、シミュレーションや予測モデルを生成できるので、ブラジルナッツ効果の予防策を見つけることも期待されます。
これは例えば、医薬品の錠剤に含まれる粒状成分を均一に分散させるなど、多くの産業にとって有効となるとのことです。