脳活動を絶えず監視するリモートデバイス
運動障害の1つであるパーキンソン病には、神経伝達物質「ドーパミン」の減少や不規則な脳波パターンが関わっていますが、正確な原因は未だ分かっていません。
その治療法として、脳に電気的刺激を送り込んで症状を改善する「脳深部刺激療法(略称:DBS)」があります。
このDBS用デバイスは、脳に埋め込まれた電極と信号送信用ワイヤーで成り立っており、パーキンソン病の症状を管理します。
今回研究チームは、DBSデバイスの進化版を開発したとのこと。
本来は入院して脳活動を記録しつつ、必要に応じて刺激を送るデバイスなのですが、進化版はこの一連の作業をワイヤレスで行えます。
脳インプラントにより記録された脳活動は、患者が装着した小型デバイスから無線で送信されます。
最終的にはクラウドにアップロードされ、記録として保管・分析されるとのこと。
スター氏は開発されたデバイスに関して次のように述べています。
「これは、脳信号全体を何時間にもわたって継続的かつ直接ワイヤレスで記録できるはじめてのデバイスです」
「つまり、人々が日常生活を送っている間、長期間にわたって脳全体を記録できるのです」