日常的な「脳活動の監視」は倫理的にアウトなのか
新しいリモートデバイスは、たいへん画期的な治療法です。
しかし、絶えず脳活動を監視・記録することには、倫理的な懸念があります。
現段階では、脳活動記録から患者たちの特定の行動を判別できるわけではありません。
それでも患者からすると、絶えず活動を監視されているように感じるでしょう。
実験において患者がプライベートにしたい場合は、いつでもデバイスを取り外して脳活動の記録を一時停止できました。
とはいえ絶えず監視できるデバイスが完成した以上、今後もこの問題は無視できません。
今回実験に参加した患者たちは、脳神経倫理プロジェクトに招待されており、新しい倫理ガイドラインの開発に取り組んでいるとのこと。
さて、新デバイスはパーキンソン病治療に利用されましたが、技術の進展によっては別の分野に応用できそうです。
例えば、リモート診察や心理学、また精神治療などに利用できるかもしれません。
さらに倫理的な問題を別にすると、リモートワークのサボり検知などへの応用もすぐに思いつきますよね。
今後研究チームは、パーキンソン病の原因解明と治療薬作成に向けて、10人の患者を対象にした臨床試験を行う予定です。