「日本人はお酒に弱い」を超える見識を目指せ

これまでの日本人のお酒に対する分類法は大雑把に強い弱いの2種類という認識に支配されていました。
特に日本人をはじめ東アジアの人には、もともとアルコールの分解が苦手な遺伝子タイプ(ALDH22型)を持つ人が多く、全体の約4割にのぼります。
このタイプの人は、少量のお酒でもすぐに顔が赤くなったり、頭痛や吐き気などの不快な症状を感じやすくなることが知られています。
しかし自分の周りの人を見ていると、単なる強弱の2分類で簡単にわけられるとは思えないような反応をしている人が多いことに気付くでしょう。
お酒を飲んで直ぐに真っ赤になる人が弱いのは予測できますが、一定量を超えるまで平然としている人、さらに本当に強い人などさまざまです。
このような違いは従来の単純な2分法では十分にくみ取れているとは言えません。
そこで今回の研究グループは、静脈から一定量のアルコールを直接投与し、参加者全員が同じ条件でアルコールを摂取した場合、どのような症状が現れるかを細かく調べ、複数の遺伝子との関連性を調べることにしました。
遺伝子の違いは単なるお酒の強弱意外に何を隠していたのでしょうか?