世界初!飲酒量が多いと肝インスリン感受性が低下すると判明!
調査の結果、アルコールに強い遺伝子型をもつグループ(ハイリスクグループ)では、その他の遺伝子型をもつグループ(ローリスクグループ)と比較して飲酒量が多く、空腹時血糖値も高いと判明。
そしてこの現象には、肝インスリン感受性とグルコースクリアランス(糖が体内に取り込まれる作用)の低下が関与していました。
つまりハイリスクグループでは、「アルコール摂取量増加 → インスリン感受性の低下 → 空腹時血糖値の上昇 → 糖尿病のリスク増大」というメカニズムが生じていたのです。
このように、アルコールに強い人が糖尿病になりやすいメカニズムが解明されたのは世界で初めてです。
また研究チームは、1週間の禁酒が肝インスリン感受性を改善し、空腹時血糖値の低下をもたらすと報告しています。
以上のことから、アルコール摂取量の適切な管理が、糖尿病予防に効果があると言えます。
「アルコールに強いからたくさん飲んでも大丈夫」なのではありません。
「飲める人ほど飲酒量には要注意」だったのです。
今後も研究チームは、アジア人における生活習慣病の解明と予防法の開発に取り組んでいきます。