アルコールに強い人が糖尿病になりやすいのはなぜ?
最近、東アジア人43万3540人を対象にした遺伝子研究が行われました。
その結果、「アルコールに強いタイプの遺伝子型を有する男性は糖尿病になりやすい」と判明。
今回チームは、そのメカニズムを解明するために研究を行いました。
研究には、正常体重の日本人男性94人が参加。
そのうち53名はアルコールに強い遺伝子型をもつ「ハイリスクグループ」であり、41名はその他の遺伝子型をもつ「ローリスクグループ」でした。
そして2つのグループにおけるインスリン感受性や代謝に関係するパラメーターを比較しました。
インスリン感受性とは、臓器の「インスリンの効き具合」のことです。
インスリンというのは、すい臓から分泌されるホルモンの一種で、 糖の代謝を調節し、血糖値を一定に保つ働きを持ちます。
そのため、インスリン感受性が低くなると、すい臓が正常にインスリンを分泌していても血糖値が下がりにくくなります。
血液中の血糖値が高い状態が続くと、血管を損傷させ、将来的には失明や足切断などの重症につながります。この状態が糖尿病です。
そして今回、アルコール摂取量が多いとインスリン感受性が低下することが判明したのです。