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※ 画像はイメージです/ Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
paleontology

世界初「お尻を引きずった跡」の化石痕を発見、誰のおしり?

2025.10.07 17:00:24 Tuesday

これまで、あらゆる年代のあらゆる古生物による化石が発掘されてきました。

その中で今回、南アフリカのネルソン・マンデラ大学(NMU)の研究チームが、世界初となるタイプの化石を発見しました。

それは「お尻を引きずった跡」の化石です。

調査の結果、お尻を引きずって跡を残したのは「イワダヌキ」という動物であることがわかりました。

研究の詳細は2025年8月16日付で科学雑誌『Ichnos』に掲載されています。

World’s first known butt-drag fossil trace was left by a rock hyrax in South Africa 126,000 years ago https://phys.org/news/2025-10-world-butt-fossil-left-hyrax.html
The unusual, unique ichnology of the rock hyrax (Procavia capensis) and possible Pleistocene tracks and traces from South Africa https://doi.org/10.1080/10420940.2025.2546373

イワダヌキの「お尻引きずり」行動

イワダヌキは南アフリカやアラビア半島に暮らす、ウサギほどのサイズの草食哺乳類です。

短い足と目立たない尾、がっしりした体型で、岩場のすき間に隠れて暮らします。

英名では「ケープハイラックス」、現地では「ダシー(dassie)」とも呼ばれ、日向ぼっこをしたり、身を寄せ合って眠ったりする姿が地元の人々に親しまれてきました。

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ケープハイラックス(イワダヌキ)/ Credit: ja.wikipedia

しかし、彼らの習性のなかには“ユニークすぎる”ものがあります。

それが「お尻を地面にこすりつけて移動する」という行動です。

この行動は犬にも見られ、お尻についた寄生虫をこすり落とす目的があると言われています。

ただイワダヌキの場合、寄生虫の有無とは関係ないらしく、なぜお尻を引きずるのか、いまだによくわかっていません。

その一方で、砂地の上では、このユニークな行動が独特な線状の跡を残すことになるのです。

次ページ12万年前の「お尻引きずり痕」を発見

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