脂肪細胞の「スイッチ」を発見。生成を抑えることに成功
脂肪細胞が作られる過程で中心的な役割を担っているのが、PPARγ(ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ)というタンパク質です。
PPARγは活性化すると脂肪を蓄えるための遺伝子群を次々と働かせ、細胞を脂肪細胞へと導きます。
一度このプログラムが本格的に動き出すと、その細胞は脂肪細胞としての性質を保ち続けることになります。
しかし、遺伝子はそれ単体で勝手に働くわけではありません。
重要な役割を果たしているのが、エンハンサーと呼ばれるDNAの調節領域です。
エンハンサーは遺伝子そのものではありませんが、その遺伝子をどれくらい強く働かせるかを決める「スイッチ」のような役割を担っています。
脂肪細胞が作られる際には、PPARγがこうしたスイッチを次々に入れることで、脂肪細胞としての遺伝子プログラム全体が動き始めます。
そして今回の研究で注目されたのが、YAPとTAZというタンパク質です。
これらは細胞制御システムの一部で、細胞が増えるか、分化するかといった運命を調整する役割を持っています。
研究チームは、マウス由来の細胞やマウス個体を用いた解析から、YAPとTAZが活性化すると、脂肪細胞分化に必要なスイッチの働きが弱められることを突き止めました。
その結果、PPARγやその仲間の遺伝子の働きがまとめて弱まります。
そして脂肪細胞形成に必要な遺伝子群が十分に動かなくなり、脂肪細胞への分化が進みにくくなることが示されました。
では、そのメカニズムや影響を詳しく見ていきましょう。



























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