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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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環境が変わると「眠れなくなる」脳のしくみを解明

2026.02.04 07:00:01 Wednesday

旅先のホテルや引っ越したばかりの部屋で、なぜか寝つきが悪くなる。

そんな経験をしたことがある人は多いはずです。

実はこの「環境が変わると眠れなくなる」現象は、単なる気のせいではなく、生物が生き延びるために備えてきたれっきとした脳の仕組みだと考えられています。

最近、名古屋大学の研究グループが、この身近な現象の裏側にある脳の回路を動物実験で突き止めました。

脳はどのように「ここは初めての場所だ」と察知し、あえて眠らない状態を作り出しているのでしょうか。

新しい環境では「眠れない」のはなぜか?生存を支える覚醒回路を解明、睡眠障害の病態理解に新たな視点 https://www.u-presscenter.jp/article/120328

新しい環境では「眠らないほうが有利」だった?

睡眠は心身の回復に欠かせない重要な生理機能です。

しかし、動物は常に眠っていられるわけではありません。

捕食者がいるかもしれない場所や、危険が潜んでいるかもしれない状況では、眠るよりも周囲を警戒するほうが生存に有利です。

人間でも、新しい環境に置かれると覚醒度が高まることが知られています。

ホテルに泊まった初日の夜に眠りが浅くなる「初日効果」は、その代表例です。

これは脳が怠けているのではなく、安全が確認できるまで覚醒を保とうとする適応的な反応だと考えられています。

ただし、これまでの研究では、「環境の新しさ」という情報を、脳がどのように処理し、覚醒を維持する行動につなげているのかは、はっきり分かっていませんでした。

そこで研究チームは今回、マウスを新しい環境に置いたときに、どの脳領域が特に活発になるのかを詳しく調査。

その結果、情動やストレス反応に関わる拡張扁桃体(恐怖や不安などの「負の情動」やストレス反応を制御する重要な脳領域)の一部が、新奇環境で強く活動することが分かりました。

次ページ「眠るな」と指令を出す脳内回路を発見!

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