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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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太古の日本に「ホラアナライオン」がいたと判明

2026.02.17 17:00:11 Tuesday

当然ながら、今の日本に野生のライオンは存在しません。

しかし、もし約7万年前の日本列島を歩いていたら、あなたは“ライオン”と出会っていたかもしれません。

これまで日本各地から見つかっていた大型ネコ科動物の化石は、「トラ」のものだと考えられてきました。

ところが、デンマーク・コペンハーゲン大学(University of Copenhagen)らの最新研究で、それらの化石はトラではなく、絶滅種の「ホラアナライオン(Panthera spelaea)」であることが明らかになったのです。

研究の詳細は2026年1月26日付で科学雑誌『PNAS』に掲載されています。

Japan’s ancient ‘tigers’ were actually cave lions, DNA evidence shows https://phys.org/news/2026-02-japan-ancient-tigers-cave-lions.html
The Japanese Archipelago sheltered cave lions, not tigers, during the Late Pleistocene https://doi.org/10.1073/pnas.2523901123

トラではなかった? 化石の正体をDNAで再検証

後期更新世(約12万9000年前から1万1700年前)には、ユーラシア大陸にライオンとトラの両方が広く分布していました。

一般に、ホラアナライオンはより北方に、トラはより南方に生息していたと考えられています。

ただし両者の分布は一部で重なり、「ライオン―トラ移行帯」と呼ばれる地域がユーラシアに広がっていました。

その東端に位置する日本列島からも、大型ネコ科動物の亜化石が見つかっています。

形態的特徴から、これらは長らくトラと判断され、日本は「後期更新世のトラの避難地」とみなされてきました。

しかし今回の研究では、日本列島各地から出土した26点の化石を再検討。

ミトコンドリアDNA解析、核DNAのターゲット解析、古タンパク質解析、さらに放射性炭素年代測定を組み合わせた総合的なアプローチが取られました。

日本は温暖湿潤な環境のため、古代DNAの保存状態はきわめて悪いとされています。それでもチームは、5点の標本からほぼ完全なミトコンドリアゲノムを回収することに成功しました。

解析の結果、日本産の「トラ」とされていた標本はすべて、ホラアナライオンの系統に属することが判明したのです。

加えて、骨に残るタンパク質のアミノ酸配列を比較したところ、トラではなくライオンに一致する特徴が確認されました。

DNAとタンパク質の両面から、「日本の古代トラ」は実はホラアナライオンだったと結論づけられたのです。

重要なのは、今回の解析では、後期更新世の日本列島にトラが存在した証拠は得られなかったという点です。

従来の常識が、大きく塗り替えられました。

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