地球の運命は「2つの力」の綱引きで決まる
太陽は現在、中心部で水素を核融合させて輝いています。
しかし、今から約50億年後には中心部の水素を使い果たし、赤色巨星へと膨張していきます。
さらにその後、太陽はAGB星と呼ばれる段階に進み、最終的には核融合を終えた白色矮星になります。
この過程で問題になるのが、地球が膨張する太陽に呑み込まれるかどうかです。
一見すると、答えは単純に思えます。
太陽が巨大化して地球の軌道付近まで広がるなら、地球はそのまま呑み込まれるはずです。
しかし実際には、話はもう少し複雑です。
太陽が巨大化すると、太陽と地球の間には強い潮汐相互作用が働きます。
これは、地球の軌道を少しずつ内側へ縮め、地球を太陽へ引き寄せる方向に働きます。
つまり、潮汐の効果が強ければ、地球は膨張する太陽へ落ち込んでいくことになります。
一方で、老いた太陽は恒星風によって外層のガスを宇宙空間へ吹き飛ばしながら放出し、大きく質量を失っていきます。
太陽が軽くなると重力の束縛は弱まり、惑星の軌道は外側へ広がります。
この場合、地球は太陽から遠ざかり、膨張する太陽の外側へ逃げられる可能性があります。
つまり地球の運命は、「潮汐によって内側へ引き込まれる効果」と「太陽の質量損失によって外側へ逃げる効果」の綱引きで決まるのです。
従来の研究では、この潮汐相互作用を単純化したモデルで扱うことが多く、その結果、地球は最終的に呑み込まれると予測されることが一般的でした。
しかし今回、研究チームは、進化した恒星の内部構造や力学に基づく、より新しい潮汐散逸モデルを用いました。
すると、これまで想定されていたよりも潮汐による引き込みが弱くなる可能性が見えてきたのです。
その結果、地球は太陽へ落ち込むよりも、外側へ逃げる効果の方が勝ちやすくなると考えられます。





























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