マウスでアスパルテームが「脳卒中のダメージ」を悪化させた
マウスでアスパルテームが「脳卒中のダメージ」を悪化させた / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部
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マウスでアスパルテームが「脳卒中のダメージ」を悪化させた

2026.09.09 15:00:14 Wednesday

コンビニの棚で「カロリーゼロ」の缶を手に取るとき、甘さの正体まで気にする人は多くありません。

その甘さの正体の一つがアスパルテームです。ゼロカロリー飲料や加工食品に広く使われ、規制当局は決められた1日の上限内なら安全としています。

人の脳細胞にこの甘味料を与えると酸化ストレスとミトコンドリアの損傷が起きる、という2023年の研究もあり、神経への影響は議論が続いていました。

復旦大学の研究チームは、アスパルテームを1週間飲ませた雄のマウスで、脳の血流を止めて戻したあとに死ぬ組織が広がり、神経細胞の傷みも悪化することを報告しました。

培養した神経の幹細胞でも、酸素と糖が足りない条件では細胞死が増えました。通常の酸素の条件では影響はごくわずかで、アセスルファムやスクラロースでは増えませんでした。

マウスと培養細胞の結果で、人で同じことが起きるかは調べられていません。

甘味料が傷を広げた仕組みとして研究チームが突き止めたのは、細胞のエネルギー工場の不調と、細胞を守る信号の弱まりです。その中身は、培養細胞の実験で確かめています。

研究内容の詳細は2026年2月27日に『Ecotoxicology and Environmental Safety』にて発表されました

Common artificial sweetener aspartame makes brain cells more vulnerable to stroke damage, mouse study suggests https://www.psypost.org/common-artificial-sweetener-aspartame-makes-brain-cells-more-vulnerable-to-stroke-damage-mouse-study-suggests/
Aspartame exacerbates cerebral ischemia–reperfusion injury via mitochondrial dysfunction and ERK/CREB1 pathway suppression https://doi.org/10.1016/j.ecoenv.2026.119938

1週間の甘味料で、死んだ脳組織の広がりが大きくなった

1週間の甘味料で、死んだ脳組織の広がりが大きくなった
1週間の甘味料で、死んだ脳組織の広がりが大きくなった / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部

脳梗塞の怖さは、詰まっている間だけではありません。血流が戻ったあとに炎症や酸化ストレスの連鎖が起きて、組織がさらに傷むことがあるのです。その引き金になるのは、急に流れ込む酸素と栄養です。

この二度目の傷は「虚血再灌流傷害」と呼ばれ、脳卒中の後の状態を左右する主な要因の一つです。

研究チームは雄のマウス50匹を群に分け、0.1%か0.2%のアスパルテームを溶かした水を7日間自由に飲ませました。人の許容摂取量の上限に近づけた濃度です。

脳梗塞に見立てた処置は、首の動脈を2時間ふさぎ、その後12時間血流を戻すというものです。

甘味料なしのマウスで死んだ脳組織の面積は約24.3%でしたが、0.2%の水を飲んだマウスでは58.6%に広がりました。

生き残った神経細胞は、甘味料を飲んだマウスで少なくなっていました。細胞の崩れが目立ったのは、記憶や思考に関わる大脳皮質と海馬です。

次ページエネルギー工場の働きが落ち、守りの信号が弱っていた

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