舌を持たないカエルと、指先の謎の房

コモリガエルはピパ科と呼ばれるグループのカエルで、なんと舌を持っていません。
カエルといえば長い舌を伸ばして獲物をパクリ、という姿を思い浮かべますが、このカエルにはその舌がないのです。
以前ナゾロジーではこういう記事も紹介しています(獲物を捕らえた後のカエルの舌は”心臓近く”まで引っ込んでいた!)
代わりに、前足の動きと連携させながら、獲物を一瞬で吸い込むようにして捕らえます。
そして、その前足の指先には、先端がいくつにも分かれた独特な房がついています。
この房はひときわ目を引く形をしているのに、どんな働きをしているのかはずっと謎のままでした。
ただの飾りなのか、それとも狩りに欠かせない道具なのか。
この疑問を解くため、研究チームは成体8匹と幼体11匹、合わせて19匹のコモリガエルを調べました。
まず、走査型電子顕微鏡(電子線を当てて物の表面を細かく写し出す顕微鏡)を使って、指先の形を細かく観察しました。
次に、決まった力で押せる細い糸のような器具「フォンフライ・フィラメント」で指のあちこちを押し、どのくらいの力で反応するかを測りました。
さらに、前足の神経(上腕神経)と、脳の中で感覚の情報をまとめる「視蓋(しがい)」という領域で、電気信号を記録しました。
最後に、1秒間に1000コマを撮る高速カメラで、カエルが魚を捕らえる瞬間をとらえました。
形、感度、神経、脳、そして行動と、指先の房を丸ごと調べ上げようというわけです。





















