「走馬灯」の科学的証拠が初めて得られた可能性
「走馬灯」の科学的証拠が初めて得られた可能性 / Credit: jp.depositphotos
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死の直前に見える「走馬灯」が偶然脳波スキャンに捉えられる (2/2)

2022.02.23 18:00:18 Wednesday

前ページ死の直前に偶然「走馬灯」をキャッチ?

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臨死体験の2つのタイプ

臨死体験は驚くほどよく報告されており、死期が近づいた人の3分の1が経験していると言われます。

共通する点は、肉体からの精神的な離脱や満足感があること長く暗いトンネルの中をすばやく移動して、明るい光の中に入る感覚があることなどです。

専門家は、臨死体験には2つのタイプがあると指摘します。

1つは、の左半球が関与するもので、時間感覚の変化や飛行しているような印象を受けるのが特徴です。

2つ目は、脳の右半球が関与するもので、霊を見たり、霊と交信したり、声や音が聞こえたりするのが特徴です。

臨死体験にさまざまな種類がある理由はずっと不明でしたが、今回のように、脳が生の最期の瞬間に一種のオーバードライブ状態になることがそれを物語っていると考えられます。

死の直前に脳は「夢想状態」に入る
死の直前に脳は「夢想状態」に入る / Credit: jp.depositphotos

ただしこの研究例は、死の前後の脳活動をモニターした最初にして唯一のケースであるため、結論を急ぐことはできません。

男性患者は傷害を負い、発作を起こし、脳に腫れも見られたため、すべての人に一般化することは不可能です。

それでもこの知見は、私たちが人生最後の瞬間を幸福な想い出に包まれながら過ごせる可能性を示唆しています。

研究主任で神経科医のアジマル・ゼンマー(Ajmal Zemmar)氏は、こう述べています。

「神経外科医として、私はときに喪失感と向き合います。

取り乱した家族に愛する人の死を伝えるのは、如何ともしがたい辛さがあります。

この研究から学べることは、愛する人が目を閉じ、私たちの元を去ろうとしているそのとき、彼らの脳は人生で経験した最も素晴らしい瞬間を再生しているかもしれない、ということです

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死の直前に見える「走馬灯」が偶然脳波スキャンに捉えられる (2/2)のコメント

ゲスト

素晴らしい発見です

ゲスト

宗教、人種を問わず、臨死体験をした人はお花畑が見えるナゾも知りたい

ゲスト

極限状態の脳による一時的な発火や興奮なのか、それとも臨死体験の意識体験に結びつける事が出来る脳活動なのかというと前者な気がする。
患者はてんかん及び外傷性硬膜下血腫後に心停止。という状況でありこれを持って臨死体験による記憶回顧の面を説明するのは難しいかと。

ゲスト

いや何かを思い出してる可能性はあるけど
いつもと同じくトラウマ経験を思い出してるかも知れんよ?

ゲスト

2回も臨死体験した「中村うさぎ」曰く、「死ぬって事は、コンピューターやモニターの電源を切るのと同じ。消した途端にブラックアウト。残念でしたー」だそうでございます。まあイヌボンさんらしいや。

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