情報共有しながら最善のルートを飛行するドローン隊
各ドローンには、距離情報を取得する「深度カメラ」や高度を計測する「高度センサー」が備わっています。
そして得られた情報をドローン隊で共有し、周囲の地図を作成。
これにより1機だけでは導き出せない「最善のルート」を算出できるのです。
共有された情報で各ドローンのルートが決定されるため、隊形が崩れないのですね。
しかも各ドローンは、GPSなどの外部情報に依存していません。
そのため自然災害時などでも、ドローン隊が現地の情報を集めつつ、その場で最善の決定を下せます。
例えば、地震の被災地にドローン隊が送り込まれると、被害状況を確認し、どこに救援を送るべきか、被災者をどこに送り届けるべきか判断できるでしょう。
飛行時間が限られるドローンだからこそ、群体による素早いアプローチと判断が効果的なのです。
また、ドローン隊の能力は追跡任務でも役立ちます。
ドローン群体のうち、1機さえターゲットを見失わなければ目的を達成できるからです。
どんな動物や人間も、広範囲にアンテナを張り巡らすドローン隊から逃れることなどできないでしょう。
さて、ここまで考えると、編隊飛行できるドローンが今後どのように利用されるのか気になるかもしれません。
研究チームは、自然保護や救援活動に言及していますが、軍事に利用される可能性は大いにあります。
もしかしたら将来、武器を搭載した自律型ドローン隊がチームプレイしながら、人々を襲うことがあるかもしれません。
まるでSFのような内容ですが、現在、技術的にはほぼクリアしています。