久しぶりに連絡すると相手は自分の想像以上に喜んでくれる
久しぶりに連絡すると相手は自分の想像以上に喜んでくれる / Credit:Canva
psychology

「旧友から久しぶりの連絡」を受ける喜びは予想より大きいことが判明

2022.07.20 Wednesday

「久しぶりに高校・大学時代の友人、また以前の職場の同僚に連絡を取ってみたい」と感じることがあるかもしれません。

とはいえ、多くの人は「急に連絡しても迷惑なだけだろう」と、しり込みしているのではないでしょうか?

アメリカ・ピッツバーグ大学(University of Pittsburgh)に所属するペギー・リウ氏らの新しい研究によると、旧友からの思わぬ連絡に対して多くの人が、私たちの想像以上に連絡を喜んでくれることが判明しました。

久しぶりに連絡する側は、連絡を受ける相手の感情を過小評価する傾向にあるようです。

研究の詳細は、2022年7月11日付の学術誌『Journal of Personality and Social Psychology(PDF)』に掲載されました。

Unexpectedly reaching out to a friend is more appreciated than people assume, new study shows https://www.psychnewsdaily.com/reaching-out-more-appreciated-than-assumed/
The Surprise of Reaching Out: Appreciated More Than We Think(PDF) https://www.apa.org/pubs/journals/releases/psp-pspi0000402.pdf

旧友への連絡を躊躇しがちなのは「相手の気持ちを過小評価している」から

多くの研究が、社会的なつながりを維持することは心身の健康に役立つと指摘しています。

実際、カナダ・ブリティッシュコロンビア大学(UBC)のジリアン・サンドストローム氏らによる2014年の研究では、家族や親友以外の比較的弱い結びつき(知人など)でも、幸福度は高まると報告しました。

しかし、こうした利点や私たちの交友を求める気持ちとは裏腹に、久しぶりに旧友に連絡するのを差し控えてしまう人は多いようです。

それは多くの人が「突然久しぶりに連絡されても相手は迷惑に思うだろう」と考えてしまうからです。

ではこの考え方は正しいのでしょうか?

旧友への連絡は躊躇しがち
旧友への連絡は躊躇しがち / Credit:Canva

研究チームは、連絡を送る側の気持ちと連絡を受けた側の気持ちのギャップを明らかにするため、5900人以上を対象にした調査・実験を実施。

1つ目の調査では、半分の参加者たちに、「長期間交友がなかった相手と、なんとなく、もしくはただ話をするために、連絡を取ったときのこと」を思い出してもらいました。

そして連絡を受けた相手がどのように感じていたか、その感謝や喜びの程度を7段階評価(1=全く感じない、7=大いに感じる)で予想してもらいました。

次に、もう半分の参加者たちに、「長期間交友がなかった相手から、久しぶりに連絡をもらったときのこと」を思い出してもらい、自分がどれほどうれしかったのか、7段階評価してもらいました。

その結果、自分から連絡した参加者は、連絡をもらった参加者に比べて、その連絡がもたらす感謝の気持ちに低い評価を付けました。

つまり連絡する側は、「相手は喜んでくれないだろう」と過小評価する傾向にあったのです。

次ページ相手は久しぶりの連絡を喜ぶ可能性が高い!勇気を出して連絡してみよう!

<

1

2

>

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

Amazonお買い得品ランキング

心理学のニュースpsychology news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!