女性の「潮吹き」を青色着色料で可視化することに成功!
性行為が行われる際、女性から体液が勢いよく噴出する現象が知られています。
一般に「潮吹き」や「女性の射精」と呼ばれるこの現象は古くから知られており、4世紀の中国の道教の複数の書物において、その存在が記されています。
しかし近年における研究によって「潮吹き」と「女性の射精」の定義が更新されつつあり、それぞれが別の現象とみなされるようになってきました。
具体的には「女性の射精」の中心となるのは尿道周辺のスキーン腺から穏やかに分泌される乳白色の液体である一方で、「潮吹き」によって噴出されるものは尿に似た透明な液体と少量のスキーン腺液が混合したものであることが判明しています。
(※スキーン腺は女性の前立腺とも言われており、潤滑作用を高めるため精液のような乳白色の液体を流します。そのためスキーン腺液が流れる様子はしばしば女性の射精にたとえられます)
以前に行われた超音波を用いた実験では、性的刺激を加えると空だった膀胱内部に急速に(通常の尿の蓄積よりも遥かに早く)液体が蓄積し「潮吹き」と同時に放出されることが示されています。
また放出された液体を分析したところ、尿と同じ化学物質が含まれていたものの、それらの濃度は僅かに低くなっていました。
つまり「潮吹き」は大量の薄められた尿に少量のスキーン腺液が混ざった混合液と言えるでしょう。
しかし現在のところ「潮吹き」を肉眼レベルで追跡できるような可視化は行われていませんでした。
そこで今回、日本のクリニックの研究者たちは、生理食塩水に青色着色料(青色2号として知られる)を混入させた溶液を用意し「潮吹き」の起源を確かめることにしました。
実験にあたってはまず5人の女性被験者たちの膀胱に細い管を差し入れて溜まっていた尿を全て取り出し、代わりに生理食塩水を青色に着色したものを注入しました。
そして男性の被験者たちは女性たちが「潮吹き」を行うまで、性的刺激を加えました。
(※「潮吹き」が実際に起きた過程は全て動画にて記録され論文資料として提出されています)
結果、噴出した体液は青色をしていることが判明。
潮吹きによって噴出される液体が膀胱に由来することが改めて確認されました。
また採取された液体を分析したところ、スキーン腺液が含まれている可能性も示されました。
これは膀胱内部の青色溶液を噴出するのとほぼ同じタイミングでスキーン腺液が生成され、2つの液体が混ざり合ったことを示唆しています。
また興味深いことに「潮吹き」を行った女性にアンケートを行ったところ、全ての女性において「潮吹き」は尿の失禁とは異なる感覚であったとの回答が得られました。
つまり「潮吹き」で放出される液体の大半は膀胱に由来する尿としての側面がある一方で、通常の尿より濃度が薄かったりスキニー線液が含まれているなど、異なる側面もあると言えるでしょう。
人類が「潮吹き」を行うようになった理由についてはまだ不明ですが、以前に行われた「潮吹き」経験者320人を対象とした調査では全体の80%が「潮吹き」を性生活の充実に関連するものだと答えていたことが報告されています。
もし「潮吹き」のメカニズムを詳しく解明することができれば、より良い性生活が実現できるようになるでしょう。