イオン風で飛ぶプロペラのないドローン
Undefined Technologies社が開発しているのは、「サイレントヴェントス」と名付けられたプロペラを使わないドローンです。
サイレントヴェントスは、「イオン風」を推進力にして空を飛ぶよう設計されています。
このシステムではまず高電圧の電場をつくることで、空気中の酸素と窒素の分子をイオン化します。
これらイオンは生成された電場に沿って特定の方向に加速され、空気中の中性分子と衝突します。
そしてこのイオンと空気の衝突によって発生した気流「イオン風(ionic wind)」を推進力に利用するのです。
この現象自体は昔から知られており、銅線やアルミホイルでつくられたシンプルな構造でも再現できます。
そして、これらイオン風の仕組みを取り入れ、ドローンを浮かせるまでパワーアップさせたのが「サイレントヴェントス」というわけですね。
「サイレント(無音な)」という名称から分かるように、「プロペラを使わないことで騒音を抑えられる」という考えのもとに開発されているようです。
ではサイレントヴェントスは、実際にどれほど「静か」なのでしょうか?