水を流すだけの摩擦発電

水と電気は普通、仲が悪いものです。水は電気を通してしまい、電気を生み出すなんて考えられない──多くの人がそう思うでしょう。
ところがナノメートル級(1ナノメートルは100万分の1ミリ)の細かな孔に閉じ込められた水は、状況が違うようです。
研究チームによると「ナノの世界に閉じ込めれば、純粋な水でも発電が可能になることが確認された」といいます。
つまり極めて小さな空間では、水と固体の摩擦で電気が発生しうるのです。
実は私たちも日常で摩擦による帯電(こすれたものが静電気を帯びる現象)を経験しています。
冬にセーターを脱ぐときにパチッとくるあの静電気、あれも摩擦で生じた電気です。
例えば冬にカーペットの上を歩いた靴と床の摩擦で体が帯電し、金属のドアノブに触れた瞬間に「パチッ」と放電することがあります。
これは接触した異なる物体間で電子が移動し、電荷が偏ることで起こる現象です。
驚くことに、この「摩擦で電気が生まれる仕組み」は、固体同士だけでなく液体と固体の組み合わせでも起こります。
たとえば水が石や金属に触れる瞬間にも、界面でわずかな電子の移動が発生します。
ただし液体は動きが速く、表面で何が起きているかを直接観測するのが難しいため、長い間その正体は謎のままでした。
ところが近年、状況が変わり始めています。
微細な構造を自在に加工できるナノテクノロジーが進歩したことで、「液体と固体の境界」で起きる現象を正確に観測できるようになったのです。
その結果、「液体を利用した摩擦発電」という新しい研究分野が誕生しました。
摩擦発電とは、動きや振動といった身近な力を電気に変える技術です。
この技術をうまく使えば、歩く、触る、揺れる――といった動作そのものが発電になる可能性があります。
まさに「環境中のエネルギーを拾って使う」仕組みです。
しかし、摩擦発電には越えなければならない大きな壁がありました。
従来の摩擦発電は一瞬だけ大きな電圧や電流が出ても持続時間がごく短いため、結局取り出せるエネルギー量が極めて小さいのです。
言い換えれば、「パチッ」という火花程度の電気しか得られず、実用には程遠いのが現状でした。
この壁を越えなければ、実用的な発電にはなりません。
そこで今回ハンブルク工科大学の研究者たちは、静電気を“長持ちさせる”新しい仕組みを考え出しました。
その材料として選ばれたのが、シリコンです。
私たちのスマートフォンやパソコンの心臓部――半導体チップと同じ素材。
けれども今回は「電子回路」ではなく、シリコン自体が電気を生む舞台となったのです。























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