3Dプリントされた「不可能図形」
3Dプリントされた「不可能図形」 / Credit:StruckDuck(YouTube)_5 Impossible Figures In Real Life!(2022)
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本来3次元では成立しない錯視を利用した「不可能図形」を3Dプリンタで立体化してみた

2022.09.25 Sunday

不可能図形」とは、一種の錯視であり、2次元では描くことができても3次元では成立しない図形のことを指します。

不可能図形は時空が歪まないと現実には存在できないのです。

ところが、YouTubeに錯視動画を投稿しているチャンネル「StruckDuck」は、5つの不可能図形を3Dプリントすることに成功しました。

いったいどのようにして「不可能な図形」の存在を「可能」にしたのでしょうか?

それぞれの図形を紹介し、次のページで種明かしします。

Five 3D-printed impossible figure illusions https://thekidshouldseethis.com/post/five-3d-printed-impossible-figure-illusions

「不可能図形」の3Dプリント版

ペンローズの三角形
ペンローズの三角形 / Credit:StruckDuck(YouTube)_5 Impossible Figures In Real Life!(2022

1つ目の図形「ペンローズの三角形」は誰もが見たことのある非常にシンプルな不可能図形です。

3本のまっすぐな四角柱がそれぞれ直角に交わっているのに、全体で三角形を形成しているように見えます。

現実にはありえない図形ですが、確かに黒いテーブルの上には3Dプリントされたペンローズの三角形がたたずんでいます。

いったいどうやって存在しているのでしょうか?

終わらない階段
終わらない階段 / Credit:StruckDuck(YouTube)_5 Impossible Figures In Real Life!(2022)

2つ目の図形は「終わらない階段」です。これは「ペンローズの階段」としても知られるものです。

通常、階段には必ず終わりがあります。

ところが「終わらない階段」では、低い段から高い段に移動し続けても、終点が訪れません。

階段を1度も下っていないにも関わらず、なぜか元の位置に戻ってしまうループ構造です。

凹凸錯視「アウト&イン」
凹凸錯視「アウト&イン」 / Credit:StruckDuck(YouTube)_5 Impossible Figures In Real Life!(2022)

3つ目の図形は、「アウト&イン」です。

手前を見ると、「凸」の形をした板に見えますが、奥を見ると、同じ板が「凹」の形をしているように見えます。

この図形も現実には存在しえないはずですが、確かに3Dプリントされていますね。

「横並びの積み上げ(Stacked Side-by-side)」
「横並びの積み上げ(Stacked Side-by-side)」 / Credit:StruckDuck(YouTube)_5 Impossible Figures In Real Life!(2022)

4つ目の図形は「横並びの積み上げ(Stacked Side-by-side)」と名付けられています。

奥を見ると、2つの角材が横に並んでいるように見えます。

ところが手前を見ると、同じ2つの角材は横並びではなく、縦に積み上げられているように見えます。

小さな角材も立てかけられていることから、ますます「積み上げ」に見えます。

見れば見るほど混乱しますが、こちらも2次元ではなく3次元に存在しているようです。

ロイテスバルトの交差
ロイテスバルトの交差 / Credit:StruckDuck(YouTube)_5 Impossible Figures In Real Life!(2022)

5つ目の図形は、「ロイテスバルトの交差」です。

四角形の枠に1枚の板が挿入されているように見えますが、やはり時空が歪んでいます。

枠と板における前後左右の位置関係が現実ではありないのです。

ここまでで3Dプリントされた5つの不可能図形を紹介してきました。

では、これらはどのように現実世界に存在しているのでしょうか?

次項は種明かしになります。

次ページ3Dの不可能図形を回転させると……

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