「蚊にモテるのは誰?」絶対に勝ち抜きたくないリーグ戦
今回の研究では、計64人の被験者をつのり、1日6時間、前腕部にナイロン製のストッキングを装着したまま生活してもらいました。
これを何日も繰り返して、ストッキングに各人の皮膚の匂いを染み込ませましたが、人が匂ってもその違いはわかりません。
その後、研究チームは、被験者の番号を付したストッキングのペアをランダムに作り、ラウンドロビン(総当たり)方式で、どの被験者の匂いが蚊に好かれるかを調べました。
要は、誰が一番蚊にモテるかを決定する総当たりリーグ戦です。
具体的には、2本の管にわかれたプレキシガラス製の容器を用意し、それぞれ管の先に、ストッキングの入った箱を設置します。
そして、メイン容器の中に、ジカ熱、デング熱、黄熱病を媒介することで知られる「ネッタイシマカ(学名:Aedes aegypti)」を入れ、どちらのストッキングに向かって飛んでいくかを観察。
その結果、リーグ戦を勝ち抜いたのは、被験者33番で、他の追随を許さない圧倒的なモテ度を示していました。
被験者33番のストッキングは、2番目にモテた被験者の4倍、さらに、最もモテ度の低かった被験者19番の100倍も蚊を引き寄せていたのです。
被験者33番の異常なまでのモテ度は、何が原因なのか?
チームは、次にそれを解明することにしました。