数字や文字に色を感じる共感覚の才能を持つ人々は違う結果になった
今回の研究はAIにも人間と似た「色の概念」がある可能性が示されました。
しかしこのAIとの一致は、一般的な人間に限られていました。
これまでの研究により、人類の中には一定確率で文字や数字、さらには音・臭い・味覚などに「色」を感じてしまう「共感覚」と言われる特異な才能を持つ人々が存在することが知られています。
一般的な人間は文字や数字に色をあてはめるように言われると、しばしば思い至らず迷ってしまいますが、共感覚を持つ人々は文字や数字などに実際色を感じることが可能になっています。
今回の研究では、一般の人間に加えて、これら共感覚を持つ人々の回答結果も集計されました。
結果、共感覚の人々が文字や数字に感じる色は、AIの回答とほとんど一致していないことが判明します。
この結果は、一般の人間とAIは学習した知識を概念化することで文字や数字に色を当てはめることを可能にしましたが、共感覚の人々は異なる方法で色を結び付けている可能性を示します。
もしAIに特殊な学習をさせることで共感覚の人々の回答結果に近づけることができれば、共感覚型AIを作れるかもしれません。