サウジアラビアに奇妙な巨大立方体が出現するかも
最近、サウジアラビア王国では斬新なデザインの巨大建造物が次々と発表されています。
例えば2022年7月、サウジアラビア王太子のムハンマド・ビン・サルマーン氏が、海抜500mの建物が直線状に並ぶ垂直都市「THE LINE」の建造を発表しました。
そしてこの発表から半年も経たず、同じく王太子のサルマーン氏は、超巨大立方体「Mukaab」の建造を発表しました。
一辺が400mの立方体という規格外のサイズに加えて、イスラム建築にインスパイアされた特徴的な外装が、Mukaabの異様さを際立たせています。
まるでSF映画に登場する「異星文明の建造物」のようですね。
しかしこれはサウジアラビアの首都リヤドに建造される現実の建物であり、2030年には完成する予定です。
では、この不思議な立方体は、どのような建造物なのでしょうか?
Mukaabは、その内部が空洞になった「箱」のような建造物です。
内部のスペースはアメリカの超高層ビル「エンパイア・ステート・ビルディング」を20棟収容するのに十分な広さがありますが、実際には、その広さを大胆に利用した1つの巨大な螺旋タワーが建造される予定です。
そして、この中には住宅やホテル、商業スペース、レクリエーション施設、観光アトラクションなどが収まる予定です。
さらに紹介動画では、建造物の内部壁がホログラフィックスクリーンになっているという。
そのためMukaabの内部で生活する人々は、映し出される背景によって、まるで別世界にいるような感覚が味わえるそう。
美しい空や雪山だけでなく、まるで水中で生活しているような感覚も味わえることがコンセプト映像から説明されています。
まさにバーチャルとリアルが融合した未来の建物なのです。
Mukaabの建造プロジェクトは現在進行中であり、非石油関連のGDPを1800億サウジアラビア・リヤル(約6兆4700億円)増加させ、33万4000人の雇用を生み出すと考えられています。
建造地は空港から車で20分の距離にあるので、あと数年もすれば飛行機から、この不思議な建造物がサウジアラビアに出現する様を確認できるでしょう。