干潟の下に教会や港湾の跡が見つかる!
今回の研究では、地球科学的な手法と考古学的な手法を組み合わせて、干潟の下の広範囲なマッピングを行いました。
具体的には、磁気勾配や電磁誘導の技術を使い、泥の下に沈んでいる物体の形状のスキャニングを行っています。
その結果、スートファール島の周囲約1.9キロにわたって、多数の墳墓やキリスト教会跡、港や堤防の一部、大規模な排水システムなどが並んでいることが判明したのです。
これは確かに、この地がかつて海に面する港湾都市として存在していたことを証明するものです。
また研究者らは、見つかった教会跡の基礎部分がかなり大きな規模であったことから、ラングホルトは周辺のキリスト教区(教会組織の最小の単位)に比べても上位に位置していたのではないかと推測しています。
上位の教区が堕落と退廃に落ちたからこそ、伝承の中の神父は「もう神に滅ぼしてもらうしかない」と考えたのでしょうか?
今回の発見は実に驚くべきものですが、まだラングホルトの全体像や街の詳しい構造までは特定されていません。
研究チームは今後さらなる調査を進めることで「海に沈む前の民衆の暮らしについても明らかにしていきたい」と述べています。