ネコが好きな音を集めたネコ専用の音楽
国立交響楽団のソリストであるデイビッド・テイエ氏は動物科学者と協力してネコ専用の音楽「Music For Cats」を制作しました。
私も公式サイトから試聴してみましたがネコの喉を鳴らすときのような音や、おっぱいを飲むときのような音が心地よいメロディーとともに流れてきて、人間にとっても癒しを感じる楽曲です。
我が家にはネコが2匹いますが、パソコンで再生すると不思議そうに画面を眺め、しばらく聞き入っていました。
リラックスしているかどうかまではわかりませんでしたが、ネコにとって興味がある音であることは間違いないようです。
ネコ専用の音楽は動物病院での緊張をやわらげる?
アメリカ、ルイジアナ州立大学獣医学部(School of Veterinary Medicine, Louisiana State Universit)の研究チームはこの「Music For Cats」がネコのストレスにどのような影響を及ぼすか調査しました。
この研究は『Journal of Feline Medicine and Surgery20号』に2019年2月12日付けで掲載されています。
音楽を聞かせるタイミングは動物病院で検査を始める前の10分間とし、「Music For Cats」とクラシックに加え、無音の場合についても調査が行われました。
それぞれのネコのストレス値は検温などを含む一通りの身体検査を終えたあとの血液検査によって測定しました。
ネコのストレス緩和と1つとして「音楽」は有効
調査の結果、「Music For Cats」を聞かせたネコはクラシックや無音の場合よりストレス値が有意に低くなりました。
人間の病院でもストレス緩和の一環として処置室や手術室で音楽を流すところは多いようですが、動物病院にもBGMとして「Music For Cats」のようなネコ専用の音楽を用いることで、ストレス緩和につながる可能性があります。
今回はネコに関する研究を紹介しましたが、イヌもまた音楽に対して人間と同じような影響を受けることがわかっています。
このため、今後はイヌ専用のヒーリングミュージックについても研究が進むかもしれません。
病院は動物にとって精神的負担が非常に大きいもの、動物に合ったBGMを流すだけでストレス緩和ができるならどんどん取り入れて欲しいものですね。