運動していると精神的な落ち込みが少ない
分析の結果、運動をしていない人(月に約3.5日)と比較して、運動をしている人(月に約2日)は精神的健康状態が悪い日が月に約43.2%少ないことが確認されました。
またこの傾向は過去にうつ病の診断履歴がある人ほど、運動によるメンタルの改善効果が強いことが分かっています。
具体的には、運動をしていない人(月に約11日)と比較して、運動をしている人(月に約7日)は月に精神的に落ち込む日数が約3.8日少なくなりました。
さらに運動の種類に関して「チームスポーツ」が精神的健康を改善することが分かりました。
基本的にはどの種類の運動でも効果はあるのですが、ウォーキングやランニングのような1人でする運動よりも、野球やサッカーなどの複数人で行う有酸素運動の方が強い効果を持っています。
またチームスポーツについで、サイクリングとエアロビクスそしてジム通いが精神的健康度の向上に寄与することも分かっています。
しかし1人でできるヨガや家事であっても、精神的負担を約10%以上減少させる効果を持っているので、負荷が少ない運動でもメンタルを改善できるようです。
チームスポーツの方が1人の運動よりもメンタルを改善できる理由は、当然のことながら運動をする中に人間関係が伴うだめだと考えられています。
研究チームは「今回の結果は運動に伴う社会活動が引きこもりや孤立を減らし、チームスポーツが他のスポーツよりも精神的健康の維持に優れている可能性を示している」と述べています。
さらに今回の研究では、運動の種類のみでなく、精神的健康にとって最適な運動量についても調査が行われています。
そしてその結果、興味深いことに運動のやり過ぎが逆効果になる可能性が示されたのです。