高い社会性の証拠「絆」を尊ぶコクマルガラス
カラス科(学名 Corvidae)の鳥たちは非常に知能が高く、複雑な社会生活を送っていることで有名です。
彼らは人と同じように道具を作って操作したり、死んだ仲間の葬儀をしたり、たった一人の相手と生涯を共にする一夫一婦制を築いていたりします。
そこで研究チームは今回、大きな群れを作る習性を持つ「ニシコクマルガラス(学名:Corvus monedula)」を対象に、仲間との社会的な関係性が報酬の存在によって変わるかどうかを検証してみました。
映画などで高い報酬を餌に仲間を裏切るよう要求されるシーンを見たことがあると思いますが、仲間との絆を尊ぶ動物たちに対してこのような要求をした場合、どんな反応を見せるのでしょうか?
本研究では、イギリス南西端コーンウォールにある「Cornish Jackdaw Project」で監視されている数百羽の野生のニシコクマルガラスを用いて、そんな疑問を検証する面白い実験ゲームを行ったのです。