集中力の持続には「具体的な目標」が必要

研究グループは、参加者100人に対し、簡単な4択問題を25分間次々と出題しました。
出題された問題を解くのにかかる時間をそれぞれ測定し、集中力が持続しているか調査します。
最初の実験では「実現可能かつ具体的な目標を定めた場合」と「漠然とした目標を定めた場合」について測定が行われ、「目標を設定していない場合」(対称区)と比較されました。
その結果「なるべく速く答えてください」という漠然とした目標を与えた場合より、「〇秒以内に答えてください」という実現可能で具体的な目標を定めた場合の方が、回答への所要時間が短くなったのです。
ここからは達成できる具体的な目標を定めることは、集中力の持続につながると考えることができます。
しかし、目標を設定しない場合と比べれば集中力を長く保つことができたものの、どちらの場合も時間経過とともに問題の回答速度は遅くなっていきました。
これは単に達成可能で具体的な目標を定めるだけでは、25分間集中を保つことができないということを意味しています。
そこで、研究者たちは集中力を持続するために、目標設定を行うタイミングに着目しました。