・AIと医者による脳に関する病気の診断対決が行われ、AIが勝利を収めた
・AIは過去10年分の1万件にも及ぶ脳に関する画像を学習しており、一般的な病気の診断では90%の正確さを誇る
・今後、人のサポート役としてAIの利用が期待されている
中国の北京で6月30日、AIと医者で脳疾患の診断対決が行われ、AIが2戦2勝で勝利を収めました。
今回の対決は、225の診断ケースを、AIと熟達した医者15人とで診断対決をするというもの。脳腫瘍の診断では、人間の医者が診断にかかった時間は約30分、その正確さは66%ほどでしたが、AIは15分たらずで診断、さらにその正確さは87%にのぼるという好成績を収めました。また血腫の肥大を診断した場合では、医者による診断の正確さは63%、AIは83%で、両者の成績の差はほぼ同じでした。
今回の対決で用いられたのは、中国の首都医科大学と北京天坛医院が共同で開発したBioMindと呼ばれるAIです。このAIには、北京天坛医院で過去10年間に取り扱った、脳疾患関連の画像1万件を学習させており、髄膜腫や神経膠腫といった一般的な脳の病気について、90%の正確さで診断することができるとのこと。
北京天坛医院の副学長であるヨンジュン・ワング氏は、「今回の大会は、科学技術と人間を競わせることが目的ではありません。医者が科学技術を扱う中で、その診断技術を学習、向上させることが目的なのです」と述べています。
今後、AIは医者のサポート役として活躍することが期待されており、さらなる医療技術の発展が見込まれます。
via: XinhuaNet / translated & text by ヨッシー
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