新発見された「未知の生物」たち!
まずはこちらのお魚。
これは”海のヒキガエル(Sea toad)”と呼ばれるフサアンコウ科(学名:Chaunacidae)の一種と見られ、イースター島南西側の水深600メートルの場所で見つかりました。
丸々としたぼってりボディが愛らしいですね。
続いてはこちら。
平べったくて茶色い見た目はかなり地味ですが、実は驚くべき発見だといいます。
この生物はセンベイサンゴ(学名:Leptoseris)という既知種ですが、これまでに最も深い場所で光合成ができる生物として知られています。
そして今回は水深1200メートルの場所で見つかり、センベイサンゴの生息域として最高深度を更新しました。
お次はサンゴの中でジッとしているコシオリエビ上科(Squat lobster)の一種です。
場所はサラ・イ・ゴメス海嶺沿いにある無人島の水深1200メートルあたりで発見されました。
コシオリエビは以前の探査でも見つかっていますが、こちらの方が色が淡く、また別の新種の可能性があります。
それから見た目がクールでカッコいい深海魚も発見されました。
こちらは水深800メートルで見つかった「ワニトカゲギス科(Stomiidae)」の一種と推測されています。
青色に発光する鮮やかなボディが印象的で、口内には無数の鋭い歯を持ち、それで他の生物を捕食しているとのことです。
ヒトデの姿も確認されました。
こちらは水深600メートルで見つかったマヒトデ科に属するカンムリヒトデ(学名:Coronaster)の一種です。
私たちに馴染みの深い星形ヒトデの倍の数に当たる10本の腕を持っています。
そして今回の目玉となるのが、こちらの生物です。
これは水深900メートル付近で見つかったクダクラゲ目のボウズニラ科に属する一種と推測されています。
英語では”空飛ぶスパゲッティ・モンスター(flying spaghetti monster)”と呼ばれており、無数の触手でもって悠然と深海を漂います。
まるでクトゥルフ神話にでも出てきそうな奇怪な姿です。
深海探査を率いた海洋生物学者のハビエル・セラネス(Javier Sellanes)氏は「2回の調査で明らかになったことは、この辺境の地について私たちがいかに何も知らないかということです」と話しました。
地球の深海底は今、およそ80%以上が未調査のまま残されているため、ほとんどが未知の領域なのです。
近年は遠隔操作できる水中ロボットの開発など、深海探査の技術が急速に進歩しているおかげで、こうした一連の発見が可能となっています。
ここ数カ月ですでに何百種という未知の生物が見つかっていますが、これでもまだまだ序の口に過ぎないでしょう。
こちらはチリ沖の深海探査で見つかった生物たちの4Kハイライト映像です。