「ドラゴンはどうやって火を吐くのか?」科学的な仕組みを本気で検証してみた!
「ドラゴンはどうやって火を吐くのか?」科学的な仕組みを本気で検証してみた! / Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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「生物が火を吹くことは可能か?」科学的な仕組みを本気で検証してみた! (3/3)

2024.06.25 00:00:00 Tuesday

前ページ高温ジェットを吐くには「あの虫」の能力が必要

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さあ、奴の力を借りて「火」をつけよう!

ここまでの時点で、ドラゴンが火を吐くための「燃料」と「酸素」が出そろいました。

しかし、これではまだドラゴンの口から高温のジェットが漏れているだけなので、火はついていません。

私たちがドラゴンの前にチャッカマンでもかざせば簡単に火はつきますが、そうはいきませんね。

そこでローチ氏は、ドラゴンに自力で着火させてもらう方法として「デンキウナギの能力を搭載したらいい」と考えます。

デンキウナギはご存じのように、体内に発電器官を持っており、そこから最大800ボルトもの電気を発生させることが可能です。

デンキウナギの発電能力で燃料に着火!
デンキウナギの発電能力で燃料に着火! / Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部

この発電器官をドラゴンの口内に搭載するとどうでしょう?

ドラゴンが高温ジェットを噴出するタイミングで、口内に短い電気パルスを発生させます。

すると電気パルスが高温ジェットと接触することでスパークし、酸素を豊富に取り込んだオイル燃料が着火されるのです。

これにより、私たちがファンタジー作品でよく目にするドラゴンの強烈な火炎放射が実現するとローチ氏は考えます。

つまり、「フルマカモメ」と「ミイデラゴミムシ」と「デンキウナギ」の能力をまとめて持っていれば、ドラゴンの火炎放射は可能になるのかもしれません。

まだ地球上に当然火を吐く生物なんていませんが、もしここで考察したような機能を一度に獲得する生物が生まれれば、火炎放射を吐き出す生き物がこの世界でも誕生できるかもしれません。

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「生物が火を吹くことは可能か?」科学的な仕組みを本気で検証してみた! (3/3)のコメント

画像生成AIは泥棒

AI画像嫌いなのでやめて欲しいです。

    それな

    面白い記事なのに生成AIのお陰で一気に印象最悪になる。

    ゲスト

    ふふってなった

名無し

これ、いつぐらいの考証なんでしょうね?
ほとんど同じことを某クリーチャー娘の漫画で、6年も前に言ってますけど

ゲスト

私はAI画像好きですよ。
非常に低コストで作れるので、文字だけの記事が華やかになります。

手描きの絵を載せろ?
その費用をナゾロジーに寄付してから言ってね。

AI画像の学習の仕組みを勉強すれば、泥棒でないことは分かるはずです。
勉強せずに批判するのはナンセンス。

    ゲスト

    ちょっと論点ずれてますよ

    ゲスト

    正論

ゲスト

柳田理科雄がもう20年くらい前に検証してたぞ

    ゲスト

    それってドラゴンではなくガメラなどの怪獣の話では?
     燃料も自前ではなく、石油を食べて胃袋などに溜めておくという、大道芸の火吹き男と同じ方式だった筈。
     あと点火方法についての考察も無かったような気がします。

ゲスト

そこまでしてドラゴンさんが火を吹かねばならない理由はあるのだろうかとふと思った。

ゲスト

面白い記事でした。人類の創作活動で使われたりするネタの一つになるかもしれませんね。

ゲスト

考察としては面白いのですが、一回火を吐くのに体重の5〜10%かそれ以上失われそうですね。それに見合ったリターンがないと淘汰されるのでは?

ゲスト

「そんな話は昔からあるよ」と言う人はその昔の説が具体的に何を言っていたのかを挙げるべき。カレーには牛肉が良いよ、豚肉も美味しいよ、鶏肉も合うよという説が数年置きに出ている上で、今度は誰かが「鹿肉も美味いぞ」と言うのは立派な研究の積み重ね要素であり、「似たような話は昔から語られてるだろ」「何を今更」とケチつけたがるのはそのテーマに対して関心が乏しい証拠。論文が年間100万本書かれていると言われるうちの大半は先行研究に対し新たなミクロな要素を付け加えたもので、それの積み重ねが大きな発見に繋がる。人々はその大きな発見ばかりが発明とか論文だと思い込んでいる。
この場合「鹿肉カレーなんて昔からあるでしょ」と言いたければ鹿肉カレーそのものが存在していたと言える場合だけ有効で、「キョン肉カレーなら買った事あるよ」「アルパカ肉カレー料理店でなら食事した事ある」というのは反論になってない。確かにナゾロジー記事を書く人は各分野の専門家ではないために本当に過去にも鹿肉カレーが考案販売されている事をガン無視していかにも最新の発明だみたいに紹介する事も無数にあるけど、その場合の突っ込みは「記事内容と全く同じ研究が既に昔からある」と言えなければいけない。
細かい事を言うと鹿肉カレーが昔から存在していたにしてもそれがなぜ美味しいと感じられるのかの理由の研究ならばその研究も認められるべきだし、既に結論が出ているテーマに対して別の角度から研究してみて全く同じ結論に辿り着いたというならばそれも認められるべき。どこかにオリジナリティが有れば良い。ただそれら論文を紹介する際にはタイトルや記事で盛ってはいけないのは当然。「蛋白質が不足すると空腹を感じやすくなる新たな理由が判明」なら良いけど「実は蛋白質が不足すると空腹を感じやすくなっていた!」みたいな盛り方してるなら叩いて良し。

ゲスト

>ドラゴンがミイデラゴミムシと同じ機能を搭載していれば、いくつかの大きなメリットがあるという。

>1つ目はこの化学反応が強力な高圧を生み出すため、オイル燃料を勢いよく噴出できるようになること。

>2つ目はこの化学反応が高熱を発生させるため、オイル燃料が加熱され、燃えやすくなること。

>そして3つ目は化学反応のプロセスで「酸素」が発生するため、それをオイル燃料に高濃度で混ぜられることです。

とあるけど、ミイデラゴミムシが高温のジェットを噴射出来るのは密閉容器に近い構造の中で反応物質を一気に反応させる事で、反応容器内の内圧が高圧になるからであって、噴射が始まれば一瞬で圧力が低下するので、ジェットを噴射出来るのは一瞬の事でしかなく、連射も出来ません。

>みなさんのイメージにもあるように、ドラゴンはかなり長い時間「ゴゴォー!」と持続して火を吐き続けることができます。

>陸上の生物の体は非常に低い圧力にしか耐えられないため、高圧で大量のガスを蓄えておくことは生物学的に不可能だ

という事を理由に、着火が容易なメタンを燃料の候補から外しておきながら、別の燃料候補である「オイルベースの燃料」を高圧で噴射させるために、一瞬しか噴射出来ないミイデラゴミムシの能力を使うというのはダブルスタンダードというものであり、理屈に合いません。

 私だったら、植物性油脂のような常温で液体の油脂を体内で合成したものを燃料とし、それを霧吹きと同じ原理(圧力噴霧式や気流噴霧式があるがこの場合はどちらでも可)で霧化して噴射したものに点火するという油バーナーと同様の仕組みにした方が簡単だと思います。
 微粒子状にして空気と混合させてやれば小麦粉や砂糖だとて爆発的に燃焼します。
 尚、デンキウナギの電圧は600~800V程度しかなく、電極間の間隔が広いと電圧不足で火花が飛びません。
 これがメタンのようなガス燃料やエタノールのような揮発性の高い燃料であれば、可燃性ガスや揮発して生じた可燃性蒸気と空気が混じり合ったものが空間を満たすため、短い電極間の小さな火花でも着火させる事が出来ますが、油脂や重油のような揮発性が高くはない燃焼では、微粒子状にしたとしても、着火させるためには間隔の広い電極を使って長い放電距離を持つ比較的長い火花をある程度の時間持続させねばなりませんから、デンキウナギの電圧では不十分です。
 そこで、油脂100%ではなく、体内の袋状の器官溜めている液体油脂の中に、これまた体内で合成したエタノールを濃縮して油脂に溶け込ませる事によって、アルコール濃度の低い油脂ベース燃料の形で保存しておくわけです。
 そうすれば燃料から揮発したエタノール蒸気によって、小さな電気火花でも着火させる事が出来ますし、燃料の大部分は油脂なので、保存しなければならないエタノールの量も少ないもので済む事により、エタノールの血中濃度も低くなり、エタノールの合成速度が体内におけるエタノールの分解速度を大きく上回る必要性が低くなります。

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