「ジャンクフード絶対禁止!」なのは、親の心に余裕が無いから!?
「ジャンクフード絶対禁止!」なのは、親の心に余裕が無いから!? / Credit:Canva
psychology

「マックとカップ麺は絶対禁止!」という母親は精神的に追い詰められている

2024.06.26 Wednesday

子供のころ、「うちは、ハンバーガーやカップ麺は絶対禁止なんだ」という友達の言葉を聞いたことがあるかもしれません。

確かにジャンクフードは健康に良い食べ物ではありませんが、それらを一切禁止する親というのも神経質すぎる気がしてしまいます。

最近、アメリカのジョージア大学(University of Georgia)公衆衛生学部に所属するアラン・テイト氏ら研究チームは、親の精神的な余裕が無くなると、子供に特定の健康食品を食べるよう圧力をかけたり、あまり健康的でない食品を過度に禁止したりする傾向が高まると報告しました。

研究の詳細は、2024年4月20日付の学術誌『Appetite』に掲載されました。

Parents are overwhelmed. It may affect their kids’ relationship with food https://news.uga.edu/parents-are-overwhelmed/?utm_medium=social&utm_content=text_link&utm_source=reddit&utm_campaign=news_release
Association between parental resource depletion and parent use of specific food parenting practices: An ecological momentary assessment study https://doi.org/10.1016/j.appet.2024.107368

子供に対する過度な食事指導

食事に関する家庭の方針は様々です。

それでもほとんどの人は、子供のころ「親に制限されず、もっとたくさんのお菓子やジャンクフードを食べたい」と感じたことでしょう。

野菜を食べたがらない子供たち
野菜を食べたがらない子供たち / Credit:Canva

一方で親たちは、子供たちに何とかして健康的な食事を与えようと奮闘してきました。

最初のうちは、「ブロッコリーを食べてみて。美味しいよ」と優しく勧めるのですが、次第にイライラして、「ブロッコリーを食べないならデザートも食べちゃだめよ!」と言うかもしれません。

このように、健康的な食事を勧めたり、健康的でない食事を制限したりすることは、一般的な家庭ではよくあることであり、子供のことを思ってなされるものです。

しかし時には、それらの指導やルールが過度に厳しくなってしまうことがあります。

例えば、「嫌いなブロッコリーを食べるまで何時間も開放しない」「ジャンクフードは一切禁止する」などといった厳しい対応をしてしまうこともあるかもしれません。

では、こうした親の厳しい食事指導の背後には、どのような要因が隠れているのでしょうか。

ジョージア大学の研究チームは、これが親の精神状態の問題と関連していると報告しているのです。

次ページ親のストレスと子供への過度な食事指導が関連している

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