スタッフの笑顔を評価するAIが登場
スタッフの笑顔を評価するAIが登場 / Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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イオンがスタッフの笑顔を評価するAIを導入!ディストピアだと海外で話題に… (2/2)

2024.07.26 07:00:28 Friday

前ページ世界初!従業員の笑顔を評価するAI「スマイルくん」

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「お客様は神様」なのか?「客と店員は対等」なのか?

接客業では、当然ながら、「お客様にどのように接するか」といった点で従業員の教育が必要になります。

言葉や態度を誤れば、クレームなどのトラブルに発展してしまうため、接客業において企業が言葉遣いを始めとした教育に力をいれるのは当然でしょう。

そして、そこに笑顔や発声に関するトレーニングやマニュアルが作られるのも自然な流れだと考えられます。

「接客トレーニングをAIに任せる」という方法
「接客トレーニングをAIに任せる」という方法 / Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部

イオンが採用した「スマイルくん」は、いわばそれらの自動化です。

トレーナーや紙のマニュアルではなく、AIを利用することで、1人1人の従業員が自分でスキルアップしていくことが可能なのです。

しかし、「AIを用いた笑顔の評価」という方法に疑問を抱く人も少なくありません。

一部の人々(特に海外の人々)は、まるでディストピアのように、AIが人間の細かな点を管理し、個人の自由や尊厳が脅かしているようなイメージを抱いているのでしょう。

これには、日本とその他の国々の接客に対する考え方の違いも影響しているかもしれません。

日本では、たとえアルバイトでも、接客に対して厳しくトレーニングされ、丁寧な言葉遣いや多くのサービスが求められます。

これは、「お客様は神様」とする考え方が、未だに根強く残っているからかもしれません。

海外の接客は、日本よりもフランクな場合が多い。「常に立っているべき」という考えもない
海外の接客は、日本よりもフランクな場合が多い。「常に立っているべき」という考えもない / Credit:Canva

海外では「客と店員は対等」だとする考え方を持っている人が多く、フランクなコミュニケーションと「ゆるい接客」がよく見られます。

アルバイトだと無愛想な態度で接客したり、店員同士でおしゃべりしていたりと、「報酬に見合った接客をする」という考え方が一般的なようです。

こうした日本と海外の接客の考え方の違いとして代表的だったのが、世界中に店舗を構えるマクドナルドが日本独自のサービスとして導入していた「スマイル0円」です。

笑顔が無料なのは日本だけだったようです。

ただ、マクドナルドはこの「スマイス0円」が時代の価値観に合わないとして、主にZ世代を含む若年層に対して、マクドナルドの“働き方の多様性”を伝えるために「スマイルあげない」キャンペーンというものを2023年に実施して話題になっていました。

マクドナルドはこのキャンペーンによって、クルー応募数が前年より115%アップしたと報告しています。

「客と店員は対等」という考え方は、国を跨がずとも近年は日本国内でも若い世代を中心に当たり前になってきているようです。

そのため、日本のスーパーマーケットでも、レジ打ちは座ってやっても良いのではないかという声もよく聞かれます。

だからこそ、そのような接客に慣れている人々は、スマイルくんが従業員に「笑顔」と「行き過ぎた接客サービス」を強要しているように感じてしまうのでしょう。

ある人は、「人はそれぞれ異なるし、愛情表現も違う。機械を使って人の態度を標準化するなんて、冷たくて愚かな気がする」とコメントしています。

また別の人は、「笑顔は美しく、心のこもったものであるべきで、商品のように扱われるべきではない」と述べています。

しかしイオンがこうした取り組みに力をいれる背景には、依然として接客態度に苦情を出すお客様が多いからかもしれません。

接客における実情をもっとも理解しているのは現場の人々でしょう。笑顔のトレーニングによってお客様との無用のトラブルを避けて、従業員を守れるならば、この取り組みが間違った判断とは言えないでしょう。

実際人間を相手にする接客のトレーニングは、非常に難しい分野であり、ちょっとした態度や言葉遣いの違いでお客様をクレーマーにしてしまうという問題には多くの企業が頭を悩ませています。

そのため接客の正解を見極めるために、接客のトレーニングにAIを活用するという取り組みは現在広く試されている技術の1つです。

接客態度をAIが監視するというイメージを持つと、ディストピアのようにも見えてしまいますが、もっともトラブルの少ない接客方法をAIが見つけ出し伝授するという方法は、お客様も従業員も、どちらのストレスも軽減させる大切な取り組みなのです。

とはいえ、やはり笑顔は自然に浮かんでくるものが一番であることは確かでしょう。

【ナゾロジー×産総研 未解明のナゾに挑む研究者たち】「仕事のストレスを分担してくれる」感情を読むAI研究

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イオンがスタッフの笑顔を評価するAIを導入!ディストピアだと海外で話題に… (2/2)のコメント

コーヒー

神様、対等の対立構造を持ち出す話なの?
サービス向上の一環としてやってるとしか思わなかった

接客業では朝礼で笑顔や挨拶の練習をするところがあって
海外でそういうのをやってるところもあるでしょ
その評価をAIがするようになったから話題になってるだけでは?

今どき、客を神様と思ってる小売店や飲食店は少ない
始まりは客=神様だったかもしれないけど
現代の接客業が笑顔で接するのは
客に少しでも気持ちよく買い物してもらって
長期的な売り上げにつなげるためでしょ
それでいて失礼な客には毅然とした態度をとるようになってきてるし
世間も充分に理解していると思うけどね
一部の荒ぶるクレーマーを除いてね 彼らの存在は仕方ない

    りる

    別にAIが人を管理してるんじゃなくて、AIという道具で人が人を管理してるだけなんだよなあ。つまり道具が新しいだけでそれ以外は今まで通り。恐れるようなものでもないでしょ。

manna

イオンでパート勤務しています。唐突に、このマシンが導入されて直ぐに戸惑いを感じました。
試しにやってみて、一発満点出したので、それ以降やってません。小さな店に2台も可笑しなマシン入れて、そんなことに金かけるなら、ボーナスでも増やしてくれたほうがよっぽど笑顔になる。
みんな何も疑問に思わず、せっせと毎日カメラに向かってるのが恐ろしい。

ゲスト

店員は笑顔であるべきで客が無愛想なのは特に咎められない
それが当たり前と思えるから、客>>>店員という上下関係が明確に、かつ無意識に刷り込んである

ちゃんと反対しよう!!

こういった人を尊重しないことを突然トップダウンでやってくる会社には、ちゃんと反対・反抗したほうがいい。
みんな、イオンのグーグルマップに★1を入れよう
「機械で強制された気持ちの悪い笑顔のお店」
あたりが良さそう。

ゲスト

『歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払ってまっさらな、澄み切った心にならなければ完璧な藝をお見せすることはできないと思っております。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。また、演者にとってお客様を歓ばせるということは絶対条件です。ですからお客様は絶対者、神様なのです』

(三波春夫オフィシャルサイトより引用)

「お客様は神様です」という言葉の誤解・誤用についても触れてほしかったね
オーディエンス(聴衆)とカスタマー(顧客)がそもそも違う上に
モンスター側が自分の不当な要求を正当化するために使ってる点で破綻してるのに
メディアはその矛盾をほとんど報道しないからね

ゲスト

日本から出たことないので、一般的ではないのいかもしれないが
海外のコンビニバイトに頼んでも返事すらしないで、対等どころか偉そうだよなって思ったことのほうが多い

ゲスト

10ヵ国以上のスーパー、コンビニいったけど報酬に見合った接客サービスで別に不満ないけどね。レジ打ちだけに業務に自尊心満たす言動求めるのが傲慢。失礼な言動じゃないなら問題ないでしょ。VIP待遇してほしいならデパートとかハイブランドのショップにコンシェルジュ料金払っていくべき。

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