空にふわふわ浮かぶ雲。実は数十トンもの重さがあることを知っていますか?
そんなずっしりした雲が、なぜあんなに軽々と空を浮かんでいられるのでしょうか。その疑問に、科学者ジム・マクベイド氏がThe Conversationで答えています。
雲の重さを量ったことがありますか? マクベイド氏が実際に量ろうと飛行船で上空にのぼった時、雲の周りは非常に湿っていたそうです。雲は「かたまり」ではなく、何十億もの小さな水滴でできているからです。
マクベイ度氏が量った雲は、雲のなかではとても小さい部類に入りましたが、それでも4トンの重さでありました。その重さはなんと、「象2匹分」。
なぜこんなに重いものが空に浮かんでいられるのでしょうか?
Point1. 重力
その謎を解く鍵は、3つあります。最初の1つは重力です。地上にあるすべてのものと同じように、雲を作っている小さな水滴も地球の重力によって下に引っ張られています。しかし水滴はとても小さいので、下にある空気を押しのけるのが難しい。つまり、水滴はあまり速くは落ちないのです。そのスピードは秒速1センチくらいです。それに、風が上向きに吹くと水滴は吹き上げられてしまいます。