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培養フォアグラを開発 / CreditVow
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ウズラ細胞を使った「培養フォアグラ」を開発!倫理的に際どいフォアグラの代わりに

2024.11.25 Monday

世界三大珍味の1つである「フォアグラ」は、ガチョウやアヒルの肝臓であり、濃厚なコクと甘み、深い旨味、とろけるような食感が特徴的です。

しかし生産方法が残酷であることから、世界中でフォアグラを禁止する動きが強くなっています。

そんな中、オーストラリアの食品会社「Vow」が、日本産ウズラの細胞でフォアグラを再現した「培養フォアグラ」の開発に成功したと発表しました。

近年では世界的に培養肉の開発が盛んに行われています。

「従来の生産方法に問題がある食品を培養肉で代替する」という今回のアイデアは、培養肉の正しい在り方の1つかもしれません。

One of the world’s cruelest delicacies gets a guilt-free makeover https://newatlas.com/technology/lab-grown-foie-gras-vow/ Forged Gras https://www.forgedbyvow.com/flavours/forged-gras Vow https://www.eatvow.com/

強制給餌で作り出す「フォアグラ」

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世界三大珍味「フォアグラ」 / Credit:Canva

フォアグラは、世界三大珍味として有名な食材であり、ガチョウやアヒルに大量のエサを与え、肝臓を肥大させて作ります。

深い旨味とコク、口の中でとろけるような食感が人々に愛されてきました。

ソテーにしたり、パテに加工してパンに塗ったりして食べるのが一般的です。

赤身肉ともよく合い、フォアグラとトリュフをのせて焼いたヒレ肉のステーキ「牛ヒレ肉のロッシーニ風」は有名です。

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牛ヒレ肉とフォアグラのロッシーニ風 / Credit:Wikipedia Commons

また、テリーヌ(ムース状にした食材を型に入れてオーブンで焼いたり湯煎したりしたもの)にもフォアグラが使用されることがあり、これまで幅広い調理法で楽しまれてきました。

フォアグラは世界中で食されてきましたが、主にフランスで生産されており、消費量もダントツです。

また日本はアジア最大のフォアグラ消費国であり、様々な料理にフォアグラを使用してきました。

しかし昨今、フォアグラの生産方法が問題視されるようになり、状況が大きく変化しています。

効率的にフォアグラを生産するため、大規模農場では、数千羽のガチョウやアヒルが狭いケージで飼育されます。

そしてそれらの肝臓を肥大させるため、強制給餌を行っているのです。

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強制給餌の様子 / Credit:Wikipedia Commons

ガチョウやアヒルたちは、口に漏斗をつっこまれ、胃に強制的にエサを送り込まれます。

この強制給餌の様子を、動画などで見たことのある人もいるでしょう。

そのため近年では、いくつかの国でフォアグラが「道徳的に問題のある食材」と見なされ、禁止する国や州が増えてきました。

日本でもフォアグラの輸入量は、ここ十数年で90%以上減少するなど、市場に出回らない食材となりつつあります。

こうした背景にあって、近年注目が集まっている「培養肉」の技術が役に立つと考えられるのです。

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