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牛乳を2日間で22リットル飲んだ男性が倒れる / Credit:Canva, Alex N. Bastick( Maasstad Hospital)et al., International Journal of Clinical Medicine(2012)
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「牛乳を22リットル飲んだ男性」が緊急入院!血漿がミルク色に!

2025.02.10 09:00:56 Monday

牛乳はカルシウムやタンパク質が豊富で、健康的な飲み物として知られています。

しかし、牛乳を飲みすぎると血漿がミルク色になり、命に関わることがあるかもしれません。

オランダ・ロッテルダムにあるマーススタッド病院(Maasstad Hospital)の医師たちが報告した症例では、54歳の男性が、わずか2日間で22リットルもの牛乳を飲みました。

その結果、彼の血液は通常の赤色ではなく、「白く濁る」異常な状態に。

いったいなぜ、そんなことになったのでしょうか。

この報告は、2012年5月に『International Journal of Clinical Medicine』誌に掲載されました。

Diagnostic dilemma: A man ended up in the ER after drinking 6 gallons of milk in 2 days https://www.livescience.com/health/food-diet/diagnostic-dilemma-a-man-ended-up-in-the-er-after-drinking-6-gallons-of-milk-in-2-days
Milk Intoxication—A Case Report http://www.scirp.org/journal/PaperInformation.aspx?PaperID=19410

牛乳を22リットル飲んだ男性

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牛乳を2日間で22リットル飲んだ男性 / Credit:Canva

牛乳は健康に良いとされ、多くの人が毎日の食生活に取り入れています。

しかし、「どこまでが適量で、どこからが過剰なのか」という点については、これまであまり注目されてきませんでした。

一般的に、牛乳にはカルシウムやタンパク質だけでなく、脂肪や糖分も含まれています。

特に全乳には、100mlあたり3g以上の脂肪が含まれています。

牛乳は液体で飲みやすいため、牛乳が好きな人は大量に摂取することがあるかもしれません。

その場合、大量の脂肪も一緒に体の中へ取り入れてしまうことになり、体内の脂質代謝に異常をきたす可能性があります。

オランダのロッテルダム在住の54歳の男性も、おそらく牛乳が大好きだったのでしょう。

もしくは何らかのチャレンジを行っていたのかもしれません。

彼は「喉の渇きを潤すため」と主張していますが、いずれにせよ、2日間で22リットルもの牛乳(全乳)を飲みました。

その結果、8日間にわたり息切れ、過度の発汗・排尿、喉の渇きを経験し、腹部は膨張するようになりました。

そして彼が病院で診察を受けたところ、彼の血液が白く濁りっているとわかりました。

その血液を遠心分離機にかけると、血漿が本来の薄い黄色ではなく「ミルク色」に変化してたのです。

牛乳を大量に飲むことで、血の色まで牛乳色になっていました。どうしてでしょうか。

次ページまるで「ミルク中毒」 白濁した血液の理由とは?

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