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ロボットにプロスポーツ選手のような俊敏な動きを与える新技術を開発 / Credit:Carnegie Mellon University
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プロスポーツ選手の動きを再現!人型ロボットの俊敏さを革新する新技術を開発

2025.02.13 11:30:25 Thursday

最近のロボット技術は進化していますが、人間のように素早く自然に動くことは簡単ではありません。

その大きな理由のひとつが、シミュレーションと現実の世界の違いです。

カーネギーメロン大学(Carnegie Mellon University)の研究チームは、この問題を解決する新しい技術「ASAP(Aligning Simulation and Real Physics)」を開発しました。

ASAPは、シミュレーションと実際のロボットの動きのズレを調整し、よりスムーズな動作を可能にします。

その結果、本物のスポーツ選手の動きを、人型ロボットで再現できるようになりました。

Video Friday: Agile Humanoids https://spectrum.ieee.org/video-friday-agile-humanoids ASAP Aligning Simulation and Real-World Physics for Learning Agile Humanoid Whole-Body Skills https://agile.human2humanoid.com/

人型ロボットはスムーズに動けないのか?

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人型ロボットの課題の1つは俊敏さにあった / Credit:Canva

現在の人型ロボットは、シミュレーションの中で動作を学習し、それを現実で再現しようとします。

しかし、シミュレーションと現実の物理法則には違いがあるため、ロボットは思った通りに動けないことがあります。

例えば、シミュレーションでは上手に歩けても、実際にはバランスを崩して転んでしまうことがあります。

これまで、「ドメインランダム化(DR)」などの様々なアプローチが試されてきました。

しかし、これらの方法はパラメータを細かく調整するのに手間がかかったり、ロボットの動きを制限しすぎてしまったりして、俊敏な動きができなくなるという問題がありました。

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ASAPの導入により、コービー・ブライアント氏の動きを再現した人型ロボット / Credit:Carnegie Mellon University

そこで研究チームは、ロボットの運動能力を大幅に向上させるために、「ASAP」という技術を開発しました。

この技術を利用すると、人型ロボットにまるで本物の人間のような動きを与えることができます。

上記の動画では、NBAでバスケットボールの選手として活躍したコービー・ブライアント氏の動きを人型ロボットが見事に再現しています。

では、これほど俊敏な動きを再現できるASAPとはどんな技術なのでしょうか。

次ページシミュレーションと現実のズレをなくす「ASAP」

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