世界中の氷河が年間2700億トンが失われている!過去10年間で36%増
研究の結果、世界中の氷河は2000年から2023年の間に、合計6兆5420億トン消失しました。
これは毎年2,730億トンもの氷が失われていることになります。
研究者らは、この1年間の数字が「世界人口の30年分の水消費量に相当する」と述べています。
しかも融解の速度は過去10年間で急増しています。
2012年から2023年にかけて失われた氷の量は、2000年から2011年に失われた氷の量と比べて、約36%も増加しているのです。
2023年には過去最大となる5,400億トンの氷が失われたことも明らかになっています。
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また研究では、地域ごとの影響も算出されています。
2000年以降、中央ヨーロッパ(-39%)、コーカサス(-35%)、ニュージーランド(-29%)、アジア北部(-23%)の氷河の減少が見られます。
世界全体で考慮すると、2000年以降、約5%の氷河が失われたことになります。
ちなみに、融解した氷河総量で考慮すると、アラスカ、カナダ北極圏、グリーンランド周辺、南米アンデスでは、元々大量の氷河が存在しており、その分、消失した氷河量も多くなりました。
今回の研究は、氷河の融解が地球温暖化の影響を直接的に示していることを明らかにしました。
氷河を守るためには、私たちが温室効果ガスの排出を減らし、地球温暖化を抑えることが不可欠です。