ジェネリック医薬品の闇:研究が示す衝撃的結果
ジェネリック医薬品の闇:研究が示す衝撃的結果 / Credit:Canva
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ジェネリック医薬品の闇:研究が示す衝撃的結果

2025.02.28 21:00:05 Friday

近年、「ジェネリック医薬品なら、先発薬と同じ成分だからどれを使っても大差ない」とよく言われてきましたが、オハイオ州立大学による研究によって、そうとは限らない可能性が浮かび上がりました。

同じ成分・用量であっても、製造国によって重篤な副作用の報告数に大きな差が見られるというのです。

たとえばインド製のジェネリック薬は、アメリカ製のものに比べて入院や障害、死亡などの重篤な副作用が約54%増えるという結果が示されています。

「値段が安いけれど効果は同じ」というイメージの強いジェネリック薬が、実際は製造環境や検査体制などの違いで安全性に差が出ることがある—そんな衝撃的な発見は、多くの人にとって意外なニュースと言えるでしょう。

今回の研究は、単なる噂話や個人的な感想ではなく、実際に多くのデータを使って分析した結果であるため、医薬品をめぐる常識に一石を投じるものとなりそうです。

果たして私たちは、これからどのようにジェネリック薬と向き合っていけばいいのでしょうか。

研究内容の詳細は『Production and Operations Management』にて発表されました。

All generic drugs are not equal, study finds https://www.eurekalert.org/news-releases/1074063
EXPRESS: Are All Generic Drugs Created Equal? An Empirical Analysis of Generic Drug Manufacturing Location and Serious Drug Adverse Events https://doi.org/10.1177/10591478251319691

ジェネリック医薬品の普及とその裏事情

ジェネリック医薬品の闇:研究が示す衝撃的結果
ジェネリック医薬品の闇:研究が示す衝撃的結果 / Credit:Canva

ジェネリック医薬品は、先発薬と同じ有効成分を使いながら価格が安いというメリットがあり、世界中で多くの患者が利用されています。

高価な先発薬に比べて医療費を抑えられることから、国や保険制度にとっても重要な存在です。

こうした背景から、「ジェネリック薬であれば、どこの会社が作っても品質や安全性は同じ」と一般的に考えられてきました。

しかし実際には、製造プロセスや生産拠点は一様ではありません。

長年にわたるコスト削減やグローバル化の流れの中で、ジェネリック薬の製造はアメリカやヨーロッパなどの先進国から、インドをはじめとする新興国へとシフトしてきています。

これ自体はコスト面では大きな利点をもたらすものの、製造環境や検査体制が国によってどのように異なり、それが製品の品質にどう影響しているのかは、いままで十分に明らかにされてきませんでした。

今回の研究は、まさにこの「どこで作っても本当に同じなのか?」という疑問に正面から取り組むものです。

ジェネリック薬は同じ成分であればすべて等しいかのように扱われてきましたが、実は製造される工場の所在地や品質管理の実態によって重篤な副作用のリスクが違う可能性を探るため、研究者たちは膨大なデータを駆使して分析を行いました。

これまで開示されてこなかった薬品の製造工場情報を独自の方法で突き止めたことで、ジェネリック薬の「見えにくかった部分」に光を当てたのです。

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