猛毒を持つヘビ「デスアダー」

デスアダー(学名:Acanthophis)は、オーストラリアに生息する毒蛇として広く知られています。
ヘビにしては短い胴体をもっており、三角形の頭、小さな鱗も特徴的です。
見た目は地味で目だ立つことはなく、その姿を利用して、砂漠地帯や山岳地帯の枯葉や土、砂の中に隠れ、獲物が近づいてくるのを待つ習性があります。
そんな「待ちの姿勢」を示すデスアダーですが、攻撃が非常に強力であることで有名です。
まず、デスアダーの攻撃は非常に素早く、「世界中のどのヘビよりも攻撃が速い」と述べる人がいるほどです。
実際、一部の種は0.15秒未満で噛みつき、牙から毒液を注入できます。

そして牙から出る毒液も非常に強力です。
ひと噛みで40~100mgほどの毒液を注入し、そこには神経毒が含まれます。
噛んだ相手の神経系に作用し、急速に麻痺させ、最終的には呼吸困難を引き起こすことがあります。
最初は軽い麻痺症状に思えますが、6時間以内に死に至ることさえあるのです。
血清が登場する前は、デスアダーに噛まれた人間の死亡率は50%でした。
現在でも、デスアダーに噛まれたなら一刻も早く適切な処置を受ける必要があるでしょう。
このように、ただでさえ恐ろしいデスアダーですが、最近、オーストラリアの動物園「オーストラリアン・レプタイル・パーク( Australian Reptile Park)」にて、「最も危険なデスアダー」が発見されました。
なんとそのデスアダーは、3つの牙を持っていたのです。