取り出さなくても自然に溶けてなくなる
研究者によると、このペースメーカーは主に、先天性心疾患を持つ新生児の小さくて壊れやすい心臓に適しているといいます。
研究主任のイゴール・エフィモフ(Igor Efimov)氏はこう説明します。
「私たちの主要な動機は子供たちでした。
新たに生まれてくる子供の約1%は先天性心疾患を持っています。
ただし良いニュースは、これらの子供たちは手術後に一時的なペーシングが必要なだけであるということです。
基本的には約7日以内に、ほとんどの患者の心臓は自己修復します。しかしその7日間は非常に重要なのです。
今、私たちはこの小さなペースメーカーを子供の心臓に置き、柔らかく優しいウェアラブルデバイスで刺激を与えることができるのです」

さらにこのペースメーカーが特別に優れているのは、役目を終えたときに、外科手術によって取り出す必要がないことです。
新型ペースメーカーは生体適合性の材料で作られており、体内で自然に分解されて、健康に害を与えることなく安全に処理することができます。
これは手術によるリスクが大きい新生児には最適な技術です。
またチームは、ペースメーカーの素材の組成や厚さを変えることで、機能を維持する期間を正確に制御し、溶解するまでの期間を調整することができたと付け加えています。
今後、この世界最小のペースメーカーが一時的に心拍の補助を必要とする多くの患者の命を救うことになるかもしれません。
素晴らしい開発です。素敵なニュースを知らせてくれてありがとうございます。