アンキロサウルス類は「指の数」で見分けられる?

背中に鎧のような骨板をまとい、尾に巨大なこん棒を携えたアンキロサウルスは、恐竜ファンにはおなじみの存在です。
しかし意外なことに、その足跡が科学的に特定されたことはこれまで一度もありませんでした。
ただし”アンキロサウルス類”として大きく括ると、足跡の発見例はあります。
具体的に説明しますと、鎧竜類(アンキロサウルス類)には大きく分けて、「ノドサウルス科」と「アンキロサウルス科」の2つのグループがあります。
ノドサウルスも同じく、鎧のような装甲に覆われた4本足の草食恐竜ですが、特徴的なのは足の指の数が4本であることです。
北米地域ではこれまで、4本指のノドサウルスの足跡化石はよく見つかっており、この種は「テトラポドサウルス・ボレアリス(Tetrapodosaurus borealis)」として知られていました。

対するアンキロサウルス科の足の指の数は3本であることがわかっています。
そして同じ北米に住んでいたはずのアンキロサウルス科の足跡はこれまで見つかっていませんでした。
しかし今回ついに、カナダ・ブリティッシュコロンビア州とアルバータ州北西部で「3本指の足跡化石」が見つかったのです。